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「日中比較」中国人‘‘90年後‘‘の困惑

 こんにちは、言語好きChinese girlかしんです。

 今回は中国人の‘‘90年後‘‘の困惑について語りたいと思います。中国では生まれた年により、世代を分ける習慣があります。‘‘90年後‘‘は、つまり1990−1999年に生まれた人たちを指しています。

 自分も‘90年後‘‘として、その人たちの心境や抱えている悩み等をシェアしたいと思います。全ての人は同じだとは言えないですが、ある程度代表的なものかなと思います。

中国人‘‘90年後‘‘の現状

 結論から言いますと、現在の90年後は親世代とはまた違って、自分なりの悩みを抱えています。言ってしまえば、

 この世代の若者たちは一体どういう人になりたいかを分からない人が多いです。

 最近、中国国内では「985廃物」という言葉は話題になっています。簡単に説明すると、国が重点的に投資している良い大学に入っても、自分はダメ人間だと思っている人たちです。周りから見ると優秀な子たちは、実は自分の価値を見つからない人もいっぱい居ます。

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 彼らは小さい頃から頑張って勉強し、良い学生という身分で長い期間で生きていました。だから良い大学に入り、何が欲しいかわからないまま、ただ周りに負けたくないからやり続けました。

 でも、心の底では、自分の価値を感じられないです。

困惑の源

 なぜ、このようなことが起こったでしょうか。

 根本的な理由は人生は不自由だからと思います。自分のためではなく、他人の期待を応じるために生きていたからではないでしょうか。

 私も小さい頃から、先生や親等に喜ばせるために頑張る人間でした。自分が好きだから勉強に熱心ではなく、先生や両親からご褒美をもらえるために、刺激を受けたことが多かったです。

 内側のモチベーションはなく、外部の刺激を受けながら走り続けました。一旦、外部刺激をなくすと、迷子になってしまいます。権威者は道の方向を示してくれないと、どの道を選ぶべきかを分からないです。

 大人になるまでに、人生で真剣に悩んだことはなく、いざ自分で考えると困惑を感じるのは当たり前ですね。大学を卒業して、権威者の存在は一気に消え、自分一人で走り出すのは怖く感じます。しかも、現在の我々は向き合う社会は昔と異なり、選択肢も一気に増えています。良いことではなりますが、逆に参考になれるサンプルがなく、模索するしかないです。

 このような厳しい環境の中で、大半の人は、本当に何が欲しいかすら分からないです。だって、今まで道を教えてくれる人は居ましたからです。

中国式教育のせい?

 そもそも、なぜ中国ではそのような教育システムができましたでしょうか。それは「成功」の判断基準は単一だからではないかと考えています。「成王敗寇(勝てば官軍、負ければ賊軍)」は昔からずっと中国式の考えとなり、だから親も先生も「正しい」と思われる道があり、それを子供たちに従って欲しいです。

 ただ、このような教育方法は本当にいいでしょうか。自分もそのようなシステムの中で育ったので、振り返ると本当に色々潰されて、他人を喜ばせるために無意識的に自己犠牲したことはよくありました。

 このような環境で育った90年後の若者たちはもう30代の人生を迎え始めています。社会責任もどんどん重くなる彼らは、まだ「自分探し」に悩んでいる人は多いではないでしょうか。我々は石橋を叩いて渡っています。

日本のミレニアル世代 VS  中国の90年後

 日本で生活している自分は周りのミレニアル世代を見て、実は中国の90年後と似ているところもあるなと思いました。彼らも、変化し続ける世の中に直面している世代です。昔の世代はバブル時代を経験したり、安定を求める時期があったりしましたが、現在はかなり違いますね。

 中国では「树挪死,人挪活(人は動いてこそ生き、木は動かすと死ぬ)」ということわざはあります。まさに、今の時代にびったりですね。

最後

 変化し続ける世の中に直面し、エリートになる前に、まず自分になりましょう。

 皆さんといっしょに励まし合いたいと思います。


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