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結婚 1

主人と私は地元の同級生
一応東京。だけどここは葛飾。まぁ田舎のヤンキーみたいな馴れ初めだ

一度も同じ学校になったことはなかったけど
地元つながりで知り合いだった

一番古い記憶は
いきさつをすっ飛ばして
高校生の頃、主人の家で何もせず、何も話さず、主人がロボットのようにベットで寝ていて
私がぼーっとしている情景

なんとも不思議である

その頃私は同じ高校の一つ上の
サッカー部のエース、つまりは人気者の彼がいた

その彼とは結婚直前まで行くほどの親密さで
周囲はその彼と結婚するものだと思っていただろう

親公認、友達公認、学校公認のカップルだったと思う

だが、なぜか
希望のかけらもない顔つきの主人が気になって
ただそばにいる。という行動に出ていた私。

数回の密会(高校生でも浮気になるのか!?)は
一度も何もない
会話もない異様な空間だった

季節が変わると、密会はフェイドアウトしていった

それから数年、私たちは再開し
その頃同棲していた別の彼氏を捨ててまでしてすぐに結婚した
そう、長女を授かったのが決定打だった

私たちは24歳。遡ること16年前の話。

運命とか必然とかそんなものは何も感じず
ただただ流れに身を任せていた

結婚願望もなかった上に、漠然とデザインの仕事をしていくと
意気込んでいたので
長女を産んだら仕事復帰しよう
そう思っていたけど
主人にはそれは伝わっていなかったのかもしれない

私たちは
一緒にいる時間も会話もないまま結婚したに等しい

ただ言えるのは
言葉にしないでもお互い一緒にいるのだろう
と同じ気持ちだったこと

逆を言えばお互いの本当の気持ちも知らないで
結婚生活をスタートしていた
という事

今考えると、本当に何も知らないまま
よくも結婚したものだと思う

だってできちゃったんだもの

p.s
写真は三女。長女は今年高校二年生。

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