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#漁獲枠

「接待要求」「癒着」を廃絶する環境づくりが必要~利権・裁量が広がる水産庁

「接待要求」「癒着」を廃絶する環境づくりが必要~利権・裁量が広がる水産庁

 「漁協幹部が水産庁職員から接待を要求された」――そんな情報提供をもとに人事院は2022年度のある時期、水産庁に事実関係の調査を指示しました。
水産庁は関係者の事情聴取を進めたものの、国家公務員倫理規程に違反する職員による接待要求事実は確認できなかったもようです。その結果が分かったのは、つい最近のことです。

 漁協は、東日本大震災被災地の水揚げ回復を目指す「がんばる漁業復興支援事業」を利用して、

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大間漁協、マグロ漁獲未報告4トン修正~違反者に「操業停止1か月」「罰金50万円」という独自制裁も?

大間漁協、マグロ漁獲未報告4トン修正~違反者に「操業停止1か月」「罰金50万円」という独自制裁も?

 青森県の大間漁業協同組合が今年2月15日に作成した「クロマグロの採捕修正報告について」と題する文書を入手しました。

 「令和3年7月から9月にかけ一部の漁業者による漁獲報告漏れ(未報告)が発覚しました」

 そんな書き出しから始まる文書の宛先は「クロマグロ協定管理委員長」です。青森県内の漁協が参加し、県水産振興課の助言を受けつつ県漁連が事務局を務める「くろまぐろ管理協定委員会」にあてたものとみ

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クロマグロ漁獲報告義務の履行について、スシローが「未確認」という驚き

クロマグロ漁獲報告義務の履行について、スシローが「未確認」という驚き

 回転ずし「スシロー」の親会社、FOOD&LIFE COMPANIES(以下F&L)が15日、「食材に関するお知らせ」を同社のホームページ上で発表しました。同社が扱った大間産のクロマグロに関して国の漁獲枠に沿ったものかどうか、つまり合法な漁獲によるものか、ヤミ漁獲によるものかの確認を進めている、という内容です。

 結果が出るのを待たず、調査を始めたというだけで公表するなんて、外食産業のプレスリリ

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