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2024年8月の記事一覧

「金銭的にみて」誰が得をし、損をしたのか~太平洋クロマグロ漁獲枠の配分に監視が必要②

「金銭的にみて」誰が得をし、損をしたのか~太平洋クロマグロ漁獲枠の配分に監視が必要②

 前回、太平洋クロマグロの漁獲量配分について漁業者らと話し合いを始めるにあたって「水産庁は準備不足だ」と書きました。役所が持つ情報量と漁業者が持つ情報量に大きな格差があります。役所はクロマグロをめぐる諸事情について的確に判断できる情報をもっとたくさん用意して、公開する必要があるのに、十分に行われていません。

「現場の負担の重さ」めぐる議論が空回り

 例えば、針や網にかかったクロマグロを漁獲せず

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「争いの種」をまく水産庁~太平洋クロマグロ漁獲枠の配分に監視が必要①

「争いの種」をまく水産庁~太平洋クロマグロ漁獲枠の配分に監視が必要①

 8月21日、東京・新橋の民間の貸し会議室で水産庁主催による「くろまぐろに関するブロック説明会」が開催されました。オンラインでも参加できますが、雰囲気を感じるには会場参加が一番です。午後1時半からおよそ3時間。漁業者のほか、レジャーの釣り人からもたくさんの意見が出ました。その印象を含めて、大幅増枠が決まった2025年以降の太平洋クロマグロの漁獲量の配分のあり方について私見を述べておこうと思います。

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