スマホを置いて旅に出たら1

序章?終章?

便利になった世の中。情報で溢れかえった世の中。不便や無駄が排除され、快適さや便利さが広まった。電車の中を見渡すと、もれなく全員が自分の
手元の小さな電子機器に夢中で、手書きで文章を
書いているこの若者に目もくれない。

いつからだろうか。こんなにも便利な世の中なのに窮屈さを感じてしまったのは。思いかえすと、約10年前(私が小学校高学年のころ)には、誰一人としてスマホを持っている人はいなかった。私は決して昔が良くて、今はだめだ、などという老〇的なことを言うつもりはない。

ただ、生活が便利になっていく中で、並行して、
大切な『何か』を失ってしまったような気がしてならない。

その『何か』の正体はきっと、スマホが普及していない10年前には決して重要ではなく、むしろ排除の対象ですらあったものなのかもしれない。

半永久的におすすめされるショート動画。他人のオシャレな写真。脱毛・マッチングアプリ・投資や副業の広告。自分を取り巻くすべてが最適解や正しさで満ち溢れてしまったせいだろうか。不便や不正解が徹底的に排除され、正しさに汚染された生活に、少し疲れてしまったのかもしれない。

だから、失いかけた『何か』を取り戻すために、
スマホを置いて旅に出ることにした。

このnoteは、私が旅の中で書き留めた思い出や考えたことを、旅が終わった後に再度打ち直したものである。旅はすでに終わっているので、序章であり
終章でもある。

【次回】
東京からスマホなしで下関へ!!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?