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『氷』読書感想。
迫り来る世紀末。
氷に閉ざされ破滅する運命を知りながら、見て見ぬフリをし、戦争に明け暮れる人間たち。
主人公の男は銀髪の少女を追い続け、氷の戦地を彷徨い歩く。
現実と妄想がくるくると入れ替わる感じが?恋焦がれているときの現実と妄想の境界線が曖昧になる心象風景のフローと酷似しており、心の揺らぎが完璧に近い形で言葉に乗っていることに対して感動する。
温かで美しく破滅的なラストが心地よい余韻を残してくれる。
カフカなど、不条理な世界観が好きな方におすすめできる一冊でした。
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