『なかなか~しない』が絶妙な表現だと気づいた

僕は『なかなか~しない』という表現をよく使う。
実際、最初の投稿でも、『……前々からブログをやってみたいと思っていたのですが、なかなか始められずにいました……』という文を書いた。

初投稿の文章を作成しているとき、『なかなか~しない』が続いた箇所ができた。同じ表現が続くのは何か締まりが悪いので、他の表現で言い換えようとした。

が、そこで気づいた。アレ、類語が思いつかないな?

グーグル検索にもかけてみたが、ちっとも類語が出てこない。

国語辞典で調べてみた。


【なかなか】

①物事の程度が通常や予想を上回っているという気持ちを表す。
「この問題はー難しい」

②〈「ーない」の形で〉容易には見つからない[存在しない]だろうという気持ちを表す
「あんな親切な人はーいない」

③〈「ー…ない」の形で〉容易には思うとおりにならないという気持ちを表す
「バスがー来ない」

④見通しや成り行きが相当に困難であるという気持ちを表す
「頂上を極めるのはーだ」

 ※参照:明鏡国語辞典


僕が調べている用法は、③にあたる。

しばらく考えていたが、どうも類語はなさそうである。となると、文章全体を使って言い換えするしかないようだ。(「なかなか始められずにいた」を「やりたいとは思いながら、時間だけが過ぎていった」というように)


これについて考えている内にもう一つ気になる点ができた。『なかなか~しない』から『なかなか』をとった場合の文である。

例えば
「なかなか成績が上がらないね」

「成績が上がらないね」
の2つを比べると、自分は前者の方が少しだけやわらかいような気がする。

「なかなか始められない」

「始められない」
これも同じような感触を得る。

正しい表現か分からないが、『なかなか』をつけることで、文がやわらいだような印象がある。

ああ、それでわかった。自分がこの表現を多用するのは、無意識のうちに文章の強い部分を取り除こうとしているからだ。喋るときに、つなぎとして「まあ」を使いたがるのも同じ理由だろうか?

『なかなか~しない』の意味合いは使いやすくて絶妙だと感じる。これが唯一無二の表現だとしたら、面白いな。


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