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手話考察 No.3 〜翻訳シリーズ〜「読みとれない」

朝のコーヒーを超える飲み物は
果たして存在するのでしょうか…。
どうも、カサイです。

今回もはじまりました、
手話考察〜翻訳シリーズ〜!

受講生とオンラインでマンツーマンをしていた時、
受講生さんが私がツイキャス(※)を
わざわざ見に行ってくれていたんですね。
それだけで嬉しいのですが…

「笠井さんの手話がちょっと速くて読み取れなかった…」

とのこと。(笑)
※ツイキャス:Twitter系列の動画ライブのことです。
 毎週水曜日の22時からやっております〜。ぜひ!
 https://ja.twitcasting.tv/kasa_tesla 

さて、ということで、今回のフレーズです。

「(カサイさんの)手話がちょっと速くて読み取れなかった…」

日本語対応手話で表すとなると、

(あなた/)手話/少し/速い/ので/読み取る/ない/終わる

といった感じでしょうか。
この表現で伝わることもありますが、
せっかくなので、
日本手話の表現もみていきましょう。

日本手話は具体的表現です。
手話考察No.2 では、
日本語対応手話や日本手話について
少し述べていますので、そちらも併せてご覧くださいね。
(下線部クリックで記事に飛べます。)

私が手話を使っていたシーンについてですが、
ライブ(生放送)ですから、
一方的に語りかけるイメージですね。
(相手の顔は見えない。)
なので、それに合った”手話で語る”という風の
手話表現がいいのかもしれませんね〜。

なお、”手話”という手話表現の種類は、
私が知る限りでは3種あります。
それらの使いわけを、
私のYouTube動画で紹介していますが、
果たしてニュアンスはどこでも同じなのか…。
まだまだ「?」な状態です。

ちょっと速い”は、
”速い”を弱く表現しつつ、
読み取れなくて困惑している、
少し困ったような表情のイメージですね。

表情をうまく表現できないよ〜
という話をよくききますが、
普段の生活の中で、
この表情を出そうと考えてから表現していますか?
…好きな人の前での演技なら
そうかもしれませんが…(笑)

さておき、
表情は感情を引き出す”状況”と密接な関係にある
と思っているので、

その時の自分自身に置かれた”状況”を
いかに思い出せる(復元できる)か。
いかに忠実に再現し、その場に自分を置けるか。

これがミソかもしれません。

逸れましたネ。戻りましょう。

”読み取れなかった”結果は、
”手話が速かった”という原因と直結しているので、

速い(弱表現&困る表情)/うなずき/読み取る/パア

でもいいのでは、と思います。

うなずきは原因と結果をつなげてくれているんだな、
と改めてそう思えました。

「読み取れない」ひとつにしても、
・読み取りにくい(30%理解)のか、
・読み取るのが難しい(厳しい)(10〜20%理解)のか、
・全く読み取れない、パア(0%理解)のか…

などなどニュアンスが分かれると思うので、
それぞれに適した手話表現をあてるといいでしょう。
(あくまで%は私個人の感覚です)

さらに具体的に考えてみましたが、
「(理解が)追いつかない
という表現はいかがでしょう?
相手の表現スピードと自分の理解スピードを
一度に並べて、なおかつ差を表現できる
ので、
視覚的にはこの表現がバツグンかなと思っています。

追いつけそうで追いつけない距離感(=近い)なのか、
もう追いつけないよ…という距離感(=遠い)なのか。

1種の手話表現で、
あらゆるニュアンスの幅を伝えられることもあるんですよ〜。

では、今回のまとめです。

「(カサイさんの)手話がちょっと速くて読み取れなかった…」

(あなた/)手話(語りかける感じ)/速い(弱表現&困る表情)/
うなずき/読み取る/追いつかない(ニュアンスに応じた幅の調整)

あ、わざわざ”読み取る”と表現しなくてもいいのかもですねえ。

もちろん”正解”ではありません
あくまで”参考”としてくださいね。

相手にニュアンスが伝わること自体が正解です。
本当に伝わったかどうかを知ることすら極めて難しいので、

真なる正解は無い。

と思った方が多少、気が楽かもしれませんね(笑)
いっしょに気長に手話を学んでいきましょうー!

ああ、幾星霜。

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