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「BARの扉=本の表紙」論

半年間BARで働いていたこともあり私はBARが大好きです。お酒が好きなことももちろんですがBARでしか味わえない雰囲気や時間がとても好きなんですね。

そしてもう一つ。幼い頃に祖母が数え切れないほどの本を一緒に読み、読み聞かせてくれてから、本もまた大好きなものの一つです

BARって入りづらいですよね。扉は頑丈そうだしおしゃれな人がよくわからない強いお酒を傾けながらマスターと語り合っている・・そんなイメージをお持ちな方も多いのではないでしょうか

しかし一度入ってしまえば「入りずらさ」は「快適さ」に変わります。一度入ってきたものは暖かく迎え入れる、そんな懐の深さもBARの魅力の一つです。今度BARの魅力について書き殴ろうかな

本に関してもTikTokやYoutube shortなど短時間で楽しめる娯楽が溢れている現代社会、本だったりドラマ、映画など楽しめるのにある程度時間がかかる娯楽は敬遠されがちな傾向があります

私もまさにその一人で中学校までは本をよく読み、話題のドラマも欠かさず見ていたものですが高校に入り携帯を手に入れてからは億劫になってしまいました。先月初めてNetflixに入会してみたものの、見たものはトークサバイバーと葬送のフリーレンを3話見ただけ。大学では本を読むことは1ヶ月に2、3冊程度。

それでもやはり1ヶ月ぶりでも本を一度開くとその虜になり、一気に読み切ってしまうこともしばしば。1日中本を読み耽って4冊小説を一気に読む休日もありました。

本を読んでいて好きな瞬間があります。最初は世界観も掴めず「この人どんな人だっただろう?」と名前を探してページを遡ることもしばしば。しかし10分も読んでいると登場人物たちの名前や人物像が馴染み、自然と頭の中で情景が想像できるようになる。そうやってその本の世界の一員になれる瞬間がたまらなく好きです

そこでこの間ふと思ったのは。この二つ似てね?ということ

BARにもいろんなコンセプトがあり、特定のお酒、例えばジンが多い店だったり、フレアバーと言ってパフォーマンスでお客様を楽しませることに特化したBARがあったり、一つ一つのBARにはその店のバーテンダーさんや常連さんのお客さんなどが紡ぎ上げてきた世界があります。

そういえば、一人で行った旅行先でふらっとBARに入るのが好きなんですが、今でも初めてのお店に入る時はとても緊張し、扉の前を平均3往復します。本だって面白そう!と思って衝動買いしたものの何ヶ月も読めていない、いわゆる「積読」状態の本が我が家には5冊ほどあります。なんなら昨日古書店で3冊ほど衝動買いしてしまいました。

だけど私がそれらに触れたいと思い、扉を開く、もしくは表紙を開けば、いつだってその中の世界は私を暖かく歓迎してくれます。箱庭のような、隔絶された世界。だからこそ肩肘を張らず、ありのままではないけれど、ある種の「私」でいれる。だからこそ私はこれらが好きなのかな



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