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#32 ミニバッグの流行とジェンダーレス

 女性が身に着ける肩に掛けるタイプのミニバッグ。貴方も想像つくと思う。ミニバックのすごいところはその日のコーディネートを小さい面積でキレイ目にも、カジュアルにもしてくれるところ。コーディネートに与える影響力が凄いのだ。黒のミニバッグならシックでおとなしめな印象を与え、黄色やピンクならエネルギッシュで活発な印象を与えてくれる。そんなミニバッグだがメンズはあまり持ち歩いている人を見かけない。だが今年からメンズがミニバッグを持ち始める時代が来るのではないだろうか。

 こう考えるようになったのはファッション誌「SENSE」3月号の記事を読んでから。各ハイブランドがこぞって様々なタイプのミニバッグをリリースしているのだ。これによってメンズファッションの幅が少し広くなったように感じる。アクセサリー感覚でミニバッグを身に着けるという新しい発想。Celineがリリースしたレザーのミニバッグはなんとスマホも入らないほどのミニバッグ。「SENSE」のほうでも機能性とはかけ離れたアイテムと紹介しているがまさにその通りでスマホが入らないバッグなど従来ならまずウケないだろう。しかしアクセサリーとしてバッグを身に着けるなら話は別で、あくまでアクセサリーなのだから見た目に振り切ってしまってもいいわけだ。こういった発想がどんどん出てくるのがファッションの面白いところ。バッグなのに機能性は無視の見た目にすべてを掛けるという逆の発想。すごい。。

 ではなぜ今、メンズでミニバッグが流行するのか。それはファッションにおけるジェンダーレス化が進んでいるからではないだろうか。近年ジェンダーレスという言葉が頻繁に使われ始めそれはファッション業界においても例外ではない。最近でいうとLV2022のFWメンズコレクションの中でもスカートを着用したモデルがいたと思う。メットガラでもハリー・スタイルズがレース生地のブラウスを着用している。このようにスカートをメンズが履いてもおかしくないしレース生地のものをメンズが当たり前に着用する時代がもうすぐ来る。ファッションが更にオープンになっていくという事。その中でメンズにミニバッグが流行っても何も不思議はないという事だ。

 ただ、僕がジェンダーレスなコーディネートをするかと言われれば答えはNO。ジェンダーレスがダサいと思うとかではなく僕はもっと男臭いファッションに魅力を感じているというだけ。ジェンダーレスもファッションの新しい形として本当に素晴らしいと思う。今の時代にもあっている。ただ男に生まれたからには男にしか出来ないようなファッションが好き、というのが僕の意見。世の中の流行りが右というのなら左に行くようなそんな無骨なファッションが僕は好きだ。そう、いつだってファッションは自由でいい。


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