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新海誠監督の作品を読み返して

新海誠監督の作品を読み返して

理由は省きますが(理由はちゃんとありますがそれはまたの機会に)新海誠監督の作品を読み返しています。
時系列順に読んでいますが最近ヒットした『君の名は。』・『『天気の子』・『すずめの戸締まり』とそれより以前から人気だった『秒速5センチメートル』・『言の葉の庭』の間にはSF要素の有無などで感覚的に大きな隔たりがあるように思えます。

狂っているのは自分か世界か?

備忘録も兼ねて読み返した中で印象に残ったセリフを2つ。

どうせ人間なんて、みんなどっかちょっとずつおかしいんだから

『言の葉の庭』雪野のセリフより

世界なんてさーどうせもともと狂ってんだから

『天気の子』須賀のセリフより

2つとも「どうせ~××だから」とネガティブな表現のように聞えますが、生き辛さを感じやすい今のご時勢では深く心に刺さるのは私だけでしょうか。
少なくとも、自分だけが悪い訳では無いと感じることができます。

歩けなくなった身だから分かる

前者は『言の葉の庭』のヒロインである雪野のセリフで、雪野自身がビールとチョコレートしか味が分からず、まともに歩けない状態でした。
私も仕事とプライベートで問題を抱えた結果、世界がモノクロになって今も後遺症で見えている景色は狂っているのでは…と思う時があります。

狂っているのは世界と自分の両方

世界の方が狂っているーと自己を正当化するつもりは無いですが、須賀のセリフも一理あると思います。
元から狂っている世界の中で狂った自分の人生を生きなければならない…そんな必要性を感じます。

それでもあなたは大丈夫

『天気の子』では挿入歌にもある通り「大丈夫」という単語がキーになります。
私は「頑張れ」よりも「大丈夫」と言って貰える方が嬉しいです。
『秒速5センチメートル』でのセリフではないですが、私も大切に思っていた人から「あなたならきっと大丈夫」と言って貰えたことがあります。
お互いに(と書くと自惚れですが)その手を放してしまいましたが、
彼女の言ってくれたセリフが今も心の支えになっています。
私は何とか明日を繋ぐ程度には大丈夫なので、どうか×2彼女も大丈夫でありますようにーと切に願っています。

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