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村田エフェンディ滞士録が新潮文庫へ

今日は#どこでも住めるとしたら…を投稿する予定でした。
住んでみたいのは好きな小説に登場する家なのですが、その小説の姉妹作品が出版社を変えて発売されたので、今日はその感想を書きます。

村田エフェンディ滞士録が新潮文庫に移籍

梨木香歩さんの「村田エフェンディ滞士録」が新潮文庫で販売されることになりました。
以前は角川書店から出版されていましたが、新潮文庫の『家守綺譚』シリーズのスピンオフということもあり、『エフェンディ』も新潮文庫に移籍するのは嬉しかったですね。

家守綺譚シリーズ

エフェンディはトルコで知識階級を指す尊称で、物語は19世紀末に主人公の村田がトルコに留学して異文化・異教徒に触れ多様性を深める物語です。

先日のトルコ地震が頭をよぎる

残念な事にトルコは先日の地震で建物や人的に多くの被害が出てしまいました。
偶然の一致か物語でも終盤は第一次世界大戦に入り、凄惨な描写もあります。
天変地異は避けられないかもしれませんが、平和を保てるように最善を尽くすべきだと強く感じる作品でした。

神様だって折り合いがつかない時もある

ただ最善を尽くすと言っても人の数だけ正義・信条があるので、どう折り合いをつけるのか…という点が本当に難しい所です。
作品の中で日本、埃及、土耳古の神様の折り合いが合わないシーンがあるのですが、神様でさえ難しいんだから人なら猶更だと思いました。

少し長くなってしまったので、#どこでも住めるとしたらで本来紹介する予定だった『家守綺譚』の高堂家は、応募期間内でまた記事にします。

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