運命の日 後編

いよいよ血液内科の先生の診断が始まりました。
評判的にはとても名医で人気のある先生です照れ
今もこれから先もずっとお世話になるでしょう。
とても物静かですがズバズバ言っていくタイプです
ここではT先生とします。

T先生:『こんにちは。痛いところは右首なのかな?少し触ってみても良いかな?』

ぼく『はい、昨日から腫れが引かず痛みも増してます』
(ここでT先生にとても強く腫れている箇所を押されて正直痛すぎて声も出ませんでした。)

T先生『確かに腫れてるね、それで血液検査の結果をお伝えしますね。』

ぼく『はい、お願いします。』
(この時の感情を表すと何故かふわふわしてました。)

T先生『血液の中に、普通の人には出てこないものが半数以上を占めており正常な血球がほぼないです。血小板もかなり少ないため手足に出ている内出血はその影響でしょう。』

ぼく『そうなんですね。』
(あ、なんかやばそう)

T先生『単刀直入に言います。白血病で間違いありません。骨髄性かリンパ性かはすぐに骨髄検査をして調べましょう。すぐに入院して治療が必要です。今日中に入院できますか?』

ぼく『そうですか。流石に家族とも会いたいので今日中ではなく明日でも大丈夫でしょうか?』
(この時は何も考えてませんでした。何も考えられませんでした。)

T先生『分かりました。明日の朝10時に病院に来て入院手続きをして下さい。』

その後、診察室をでました。
今回、地元の耳鼻咽喉科から大学病院まで父と一緒に受診していました。
父『大丈夫、家族一丸となってみんなで乗り越えていこう』

ぼく『うん。』

私はほぼ泣きません。
しかし、白血病と言われてから頭の中は真っ白で病院のエレベーターに乗ろうとした瞬間、号泣しました。
声まで出しながら泣いたのは人生で初めてかもしれない。
父にトイレに行きなと言われ、トイレの中で10分くらい泣いてました。
そこで考えていたことは、今でも鮮明に覚えています。

俺は死ぬのか?お母さんとお父さん、そしてお姉ちゃん、飼っているわんちゃんを残して???
まだ21歳だぞ??なんでこんな歳で?おかしくないか?どうせなら60や70で病気になってよ。まだまだこれから沢山したいことあるんだけど。勉強だってまだ途中で一昨日から1年のスケジュールを立てたばっかだよ?何のために勉強してきたの?どうしよう。生きたい。助けて。これからどうすればいい?
こんな感じのことを永遠と考えていました。
とにかく目の前が真っ暗になりました。

そのトイレには掃除をしてるおばあちゃんが居り、わんわん泣きまくってる男性がいて、とても気まずかっただろうなと思います。
その後は、車で自宅へ。
この日は骨髄検査をやることなく明日の入院に備えて荷物の準備や学校に連絡など、初めての入院なのでいるものをとにかくネットで調べて親と一緒に準備しました。
(ほぼ親がやってくれましたが。)

そんなこんなあって人生初の入院が始まるのでした。

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