自分の平凡さに気づけるかどうか(初心者の映画制作講座)
※最初にお断りをしておきます。
今回の内容は、「毒」と「愛」の両方が入っています。
「いいことを思い付いた!」
映画は、思いつきから企画が始まることがほとんどです。
で、その企画とは・・・
『自分の経験から描くラブストーリー』
『自分がずっと抱えている悩み』
『自分の周りの人間関係』
といったものだったりします。
思いついた人は、鼻息荒く、その内容がいかに素晴らしいかを語ります。
・・・しかし残念ながら、そういった内容のほとんどは、他人にとってはどうでもいいことなんですね。
でも、思いついた人は意気軒高です。
「日本映画の歴史を変えます!」
「作品を販売して、その収益でギャラを払いたい!」
「世界に通用させるつもりです!」
自信満々ですから、多くの外野にアドバイスを求めます。
「どう思いますか?意見聞かせてください」と。
ところが内容は平凡ですから、周りの人はいろいろ意見します。
すると、それらのアドバイスにムキになって反論したりするんですね。
思いついた人は、自分の考えたストーリーにとことん固執します。
そして、「多くのひとに見てもらいたい」と口にするのです。
で、ですね、僕の結論です。
★それでいいと思うんです。
自主映画ですから。
そこがいいところです。
今回言いたいのは、
自分の作りたい作品を作ること
それが売れるかどうか、客観的にすばらしいかどうか
を分けて考えてほしいな、ということなんです。
「自分が作りたいもの」=「みんなにとってすばらしいもの」ではない、ということ。
あなたの思いついたことに、たいていの人は興味がありません。
ここを意識するだけで、人のアドバイスを判断する自己基準ができます。
だから、続々と寄せられる”アドバイス”は無視することです。
議論をしても仕方ありません。
噛み合わないですから。
そして。
テーマが凡庸なものであることを自覚することです。
売れるものにする!とかに固執しないこと。
せっかくの趣旨がズレていきます。
僕が、いろんな人の企画を聞いていて、(言葉が悪いですが)ちょっと違和感を感じるのは、
個人的な経験が、ひどく凡庸であることに気付いていない
それがさも世界中の人にとってに歴史的アイデアだ!と息巻いている
からなんです。
もちろん、この二つがきれいに組合わさるのが、幸せですけどね。
なんでこんな「毒」の多いメッセージを書いているかと言うと、みなさん、人の意見を気にし過ぎだからなんです。
人の意見を気にする理由は、「みんなにウケるはずだ」と勘違いしているからなんです。
僕はこれまで、自分の作品を自分なりに分けてきました。
「どうしても作りたい作品」と、「ウケを狙った作品」と
個人的な経験ですが、
「ウケを狙った作品」は、可もなく不可もなく、といった反応でした。
「どうしても作りたかった作品」は批判も多く、でも、一部からは圧倒的に共感を得ました。(ほんの一部、ですが^^;)
いくら自己満足と言われようと、それが、個人映画の魅力なんです。
どうしても作りたい作品。
皆さんにこれを追及していただきたいと、僕は強く思っています。
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