音声さんがこっそりと一人でする仕事(初心者の映画制作講座)
いろんな映画の役職の人の仕事について、詳しく話をしたり、実際に体験したりしていくうち、その役職についてどんどん愛着がわいて行きます。
中でも音声さんは、撮影中、すごく気になる仕事の一つです。
というのも、僕が監督をする時、よく会話をするのは役者とカメラマン、制作のスタッフなんです。
音声さんはカメラマンとタッグを組む形になるため、あまり直接会話をしたりしないんですね。
※あくまで僕の個人的な例です。
ところが、ですよ。
撮影時の音声というのは、ものすごく大事なわけです。
自主映画を見ていて、失敗しているのがたいてい音声であることを見ても分かります。
さて。
そんな音声さんを、撮影中に僕は横目でちょこちょこチェックしているわけですが、いつも最初に音声さんにお願いしていることがあります。
それは、撮影の合間合間に、その時の周りの音をこっそりと収録しておいてほしい、ということ。
「状況音」と呼びます。
セリフはもちろん、休憩中の誰かの話し声なんかも一切入れない、その場の自然の音。
これがたくさんあると、編集の時にすごく役立つんです。
映像と映像の合間を埋めたりね。
ただ難しいのは、その収録の際は何も余計な音を入れてはいけない、ということ。
撮影中にはこの仕事はできませんし、休憩中も、スタッフや役者たちと一緒にいては状況音の収録はできません。
だから、群れから離れ、音声さんは一人こっそりと、仕事をすることになるのです。
それぞれの役職の仕事を深く知るたび、その一つ一つが愛おしくなります。
がんばってください、カルフの音声さん♪
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