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気持ちのいい方を選ぶ

「最近、急に政治に目覚めた」という友達と、政治の話をした。

彼女のスタンスは、できる限りの情報を集め、対立する政党双方の言い分を徹底的に調べ、吟味し、公平な判断を下したいというもの。先行研究を読み、緻密に分析し、そこから自らの論理を構築していくという、彼女の研究者としての在り方そのものだ~と感心した。

私はと言えば、たとえ自分が共感する政党であっても、自分が惹かれる人の話しか、聴きたいとも読みたいとも思わないし、共感しない政党の言い分などは、見出しだけで十分と思ってしまう。だから、政治や社会のできごとには、大いに関心があるけど、きちんとした議論はできない。

「どうして、彼らを支持するの?」
"It just feels good." 「気持ちいいから」

子どもの学校にシュタイナー教育を選んだ時も、そうだった。

「ミュンヘンの中学生」を一冊読み、「すごい!」と感動し、シドニーで実際にシュタイナー学校を見て、一目ぼれ。すぐに長女を入れてしまった。

その後、シュタイナーの哲学を勉強する会とかに、数回、出たこともあったけど、あまり気分がのらず...。音楽や美術や踊りがいっぱいで、子どもたちが伸び伸び、楽しそうというだけでハッピーで、次女が高校を卒業するまで、16年間、お世話になった。

この国に移住した時もそうだった。シドニー在住の間に、数日間、家族で見に来て、シュタイナー学校の先生と出会い、コロマンデルの美しい海に魅了され、素敵な売家を見つけ、あっという間に決めてしまった。

もっと、きちんとした人だったら、この国の政情はとか、経済状況はとか、いろいろ調査するのだろうけど、そんなことは一切おかまいなしに、It just feels great!という感覚だけで、移住した。

大事な選択をする時のアドバイスは、「あらゆる情報を集め、慎重に」が主流だけれど、あふれる情報の中から、真実と偽りを見分けるのは、難しい。その上、選択肢が多すぎるという、贅沢な悩みもある。

それだけに、「自分の直感に頼る」という昔ながらの方法が、ありがたく、功を奏する。

直感を「自分だけのもの」と思うと、不安になるけど、直感というのは、天と直結してるらしい。だから、直感に頼るということは、天に委ねること。

「そっちはちょっと違うよ」という時は、ちゃんと介入して、知らせようとしてくれる。

 連絡してるのに返事がない
 会うはずの日に、雪で電車が止まった
 パソコンが壊れて、必要な書類が作れない

物事がすいすい行かない時は、一時停止して、方向を見直す。ずっと、いい気持ちで続けてきたけど、なんか気持ち悪くなってきた~みたいな時は、そのまま、ぐんぐん押さない方がいいみたい。

政治に目覚めた友達は、直感もものすごく鋭い。だから、彼女は調べることをめいっぱい楽しみながら、選ぶところでは、大いに直感を使ってる。

楽しい、気持ちいい、す~いすい

その辺がバロメーターかなあ~


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