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拡大家族 Extended Family

普通は結婚すると家族が増える。夫や妻の両親や兄弟と「義理」の関係を結び、義母とか義兄とか、急に家族が拡大する。
 
でも、私の家族は、離婚してから大きくなった。結婚していた時の家族との縁は夫と別れてからも続いているし、それに加えて、元夫のパートナーの家族とのつながりができたのだ。
 
今年のクリスマスは長女一家が旅行に出る前に、元夫とパートナーのファームに集まることに。大テーブルに長女夫婦、小学生の息子たち、パートナーの娘とその夫たちと10人以上の輪ができた。前には、パートナーの元夫と彼の新しい奥さんまで参加して、拡大度がさらに高まったこともある。

ニュージーランドのクリスマスツリー
ポフツカワ🎄

ここニュージーランドでは、別れた夫と妻が友好的な関係を保つことはまれではない。でも、そういう人たちがクリスマスにみな一か所に集まるかというと、それはけっこう珍しい。だから、お母さんの家でのブレックファストの後、お父さんとのランチへ直行とか、親の都合に合わせて移動する子どもたちは、慌ただしいクリスマスを過ごすことも少なくない。
 
イギリス人の元夫とアメリカ人のパートナーが一緒になって、かれこれ25年以上になるが、娘たち(うち2人とあちらも2人)はお互いに sister と呼び合い、Facebook では、父親のパートナーも mother。 彼女と私も friends で、私の東京の姉と彼女も「友達」だ。
 
今回も、彼女と私はお互いの服についてさんざん話をしたあげく、家族のこと、体調のこと、庭のこと... 話題が尽きることがない。 一番楽しいのは、一緒にげらげら笑えること。 お腹をかかえて笑う私たちの写真を元夫が撮っている... というのもなんだか不思議な光景。

満開のジャカランダ


「嫉妬とかわだかまりとかないの?」 と聞かれるが、私の返事はいつも「ぜ~んぜん Not at all」。離婚そのものを後悔したことが一度も(英語特有の大げさな表現で not even for a second)ないのと同様に、彼女に対して嫉妬を感じたことも「一秒も」ない。
 
もちろん私も生身の人間だし、仲良く世界一周旅行に旅立つ二人をうらやましいと思ったことはある。でも、それは彼と一緒に行く彼女に対してじゃなくて、そういうライフスタイルに憧れるだけ。
 
嫉妬どころか、彼女には心から感謝している。 子どもの父親のサポートをしてくれていることに。 娘たちも大人になってからはよく「ほんとに、彼女がいてくれて助かる」 的なことを口にするし、彼女はうちの家族にとってはかけがえのない存在だ。
 
私の孫たちには、彼女もおばあちゃん。 赤ちゃんの子守の応援を彼女に頼んだこともあるし、孫息子たちは優しい Grandma が大好きだ。
 
クリスマスの会食の後、7歳の孫が Grandma の手を取った。彼女の畑でトマトを摘む二人を見ながら、 愛はどんどん拡がるもの~との思いを新たにする。

夏のクリスマス

#私だけかもしれないレア体験

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