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転職したての”文化の違い”について、6ヶ月かけて見つけた解決法は"言語化"でした

こんにちは、かろやかです。

6-7年くらい前になりますが、初めての転職をしました。
外資系企業の一社目から日系企業への転職だったため、いくらか文化の違いはあるだろうなーと想定していたのですが、転職後半年くらいその違和感に悶えておりました。

本日はその違和感をどう乗り越えたか、という実体験をご紹介できればと思っております。

どんな人向けか

・直近で転職されて、私と同じように違和感を感じている方
・転職を考えているが、文化の違いへの不安を感じている方

本日の要点

・"文化の違い"とは、前職での経験によって作り上げられた「当たり前すぎて認知できていないルールや価値観、基準の違い」であることが多い。
・認知するためには、"ぼんやりとした違和感"も言語化すること。

エピソード(泣き言)

当初の違和感としては、「前の会社では当たり前のように通った社内提案資料がちっとも通じない」「自分の意図と捉え方がずれる」こんな感じでした。

最初は周囲も「文化の違いだよねー。がんばってね」くらいに励ましてもらっていたのですが、いよいよ何ヶ月も進捗がないため、いつからか「そもそも自分の能力が低いのでは」と思い始め、自信をどんどん失っていきました。

前職でそれなりにスムーズに業務を進められていた自負もあったことから、焦って、どうやって上手くやっていたのか忘れるくらい混乱していたのを覚えています。

そんな時に、たまたま前職の先輩とごはんを食べることがありました。普段の憂鬱な気持ちを切り替え、ちょっと懐かしみながら。見栄っ張りな私は「大変だけどそれなりにやってますよ(震え)」とあいまいな近況報告をしました。

楽しく先輩の仕事の近況を聞いていると、「やっぱり前職の人とは感覚が合うなー」と心地よさを感じる一方で「あれっ、この先輩の話も今の会社の上司にしたら、まるで理解されないな」とふと思いました。上司の考え方に憑依して先輩の話を聞くことができたのです。

結論をいうと、私の提案が滞っていた原因は、能力やスキルの低さというより、使用しているあらゆる言葉が外資系特有のものが多く、根本の解釈がずれまくっていたことによるものでした。

タチの悪かったのは、その認識を確認しようとする上司の質問に対しても、私の返答で使っている単語の解釈がまた違うため、さらに解釈の溝は深まり…と、ネガティブなスパイラルに入っていたのでした。

その翌日まず私がとった行動は、自分が使っている単語が意味するものを言語化し、上司が使っていた単語の意味を言語化。どんな細かい表現も言語化です。それぞれの解釈のズレを可視化したうえで資料を組み直し、丁寧に質疑をした結果、嘘のようにスムーズに事が運びました。

自分がつまずいていたところを客観視することができて、先輩には本当に感謝しています。

”文化の違い”という思考停止ワード

そもそも私はメタ認知が下手だったのです。それは、今までのやり方を疑わず固執してしまうことが原因でした。その結果、私を解釈しようとしてくれていた上司に何ヶ月も寄り添えなかったのです。

”文化の違い”という言葉はよく聞きますが、私はその単語を用いた時点で、問題の具体化に踏み込むことをやめてしまっていたのかもしれません。

みなさんもよく使う「なんとなく違う」とか「なんとなく変」という”なんとなくの違和感”。私はこれは大事にしたほうがよいと思っています。そしてその感覚逃さずに捕まえて掘り下げることで、これまで見えなかった気づきが多く眠っていることが多く、そしてそれを発見できる人こそ価値がでると思います。

具体的メリット

・みんなが見逃してしまっている違和感を捉えることで、大きなリスクを発見する可能性がある
・チームの前提となってる暗黙的な認識を疑うことで、イノベーションのきっかけになる可能性がある

簡易チェックリスト

直近で違和感を感じた”文化の違い”をあげてみる
 →(”マーケティング”が指す解釈があわない)
その違いが生じた時の、お互いの解釈を仮に言語化してみる
 →(こちら:マーケティングは売上を生むための仕組みづくり・あちら:マーケティングは人を集めてくる集客手段)
解釈の違いとなった要因(単語、表現、前提)の仮説を立ててみる
 →(この会社のマーケティング組織は売上がKPIではなく集客人数がKPIのため、単語が指す範囲が大きく異なるのでは?)

最後に

”文化の違い”以外にも、例えば「こないだの提案なんとなくいけてなかったよね」「だよねー」で終わってしまう「なんとなく」だったり、「○○感あるよね」といったニュアンスワードの解像度をあげてみる。言語化のメリットは非常に大きいです。
基準としては暗黙値を「他人が識別できる」レベルまで言語化して初めて思考できると体感しています。

私は生来ふわっとした言葉が大好きで、ついつい甘えちゃうのですが、仕事においては、言語化をさぼらないことが将来的な負担を避け、かろやかに働いていく上でもとても大切だと感じております。

もし何かお役に立てそうでしたらぜひ参考にしてみてください。

ここまで読んでいただきありがとうございます。これからもみなさんに役立つノウハウやマインドセットを記事化してご紹介させていただきたいと思います。いただいたサポートは超絶集中できるカフェでのコーヒー代に充てさせていただきます!何卒よろしくお願いいたします。