見出し画像

家族で暮らせること、家族に会えること、それが叶わない今

ウイズコロナの世界になる前から、我が家にとって、家族で暮らせること、家族に会いたい時にすぐ会えることは 当たり前ではなかった。

香港駐在から戻り、主人一人単身赴任して、私と子供4人、そんな生活が七年続いた。でも、そんな状況は、転勤が当たり前の日本社会では 決して珍しくない。

そして上海に赴任した後、今度は、家族にいつでも会える、ということが不可能になった。上の二人は日本で社会人。三人目はアメリカの大学。日米中に離れて暮らすこと六年。アメリカに送り出したときは、今度はいつ会えるのか、と思っていた三人目だが、これが、長期休みごとに寮が閉まるので、予想外に頻繁に上海に戻ってきて、上の二人よりよっぽど会っていたかも。上海と日本ははカレンダーが合わず、夏休みに一時帰国するときに、東京で集合して晩御飯を食べるのがせいぜい。

でもそれは私と主人にとっては最高に幸せな時間だった。ここ数年は、年末年始、家族で集合して旅行するようになり、もはや私にとって、一年はその日のためにある、ぐらいの楽しみだった。

それがコロナウイルスの出現により、上海から退避帰国、そしてアメリカからも卒業を待たずして(卒業式が行われないのが決定したので)帰国。しかし、企業戦士の主人は上海に戻り、そのまま、行き来が叶わない状態が続いている。

物理的には、規制は緩和されてきているが、移動すると、隔離や待機で実際かなりの制約を受けてしまうので、移動は現実的ではない。おそらく主人とは一年会わないことになるだろう。

そして同じ日本にいるのに、未だ関東に住む上の二人には会えていない。私も、実家に帰れていない。国を隔てて住んでいたときに会えないのは、諦めがついたけれど、国内にいても会えないなんて...

日本全国でみんな同じ状態。

検査を現実的な費用で、受けたいときに受けれる体制作りを早急に整えて欲しい。

そう願うばかりだが、今は、それぞれがそれぞれの場所で 無事でいることに感謝しなければならないと思う。

離れて、会えない、となると、余計その人たちへの思いが募るもの。

すっかり秋の空になったのを見上げて、季節の移ろいを感じ、そして空があまりに綺麗なので、ちょっと泣き言を言いたくなってしまった。

家族の存在をこれまで以上に感じている今。次会ったら、次また一緒に暮らすようになったら、その時間をもっと慈しむようになるだろな。転勤族なのもあり、主人とは結婚30 年のうち、3分の1は離れて暮らしたけれど、またそこにこの1年が加わる。

当たり前が当たり前でなくなった2020年。誰もがいろんな思いを抱いていると思う。今までないほどに予想がつかないこれから。

せめて、自分の気持ちをフラットに、自分の軸をしっかり持って、”今ここ”を意識する。

上海の大都会とは正反対の、歴史と自然のある”今ここ”での時間を大切にしていく。平城宮跡の早朝に目にする実に美しい朝霧に煙る平原、銀色に輝くススキ、何百年もの時を超えてそこにある寺社仏閣、そんな豊かな、”今ここ”にあるものを 味わおう✨


最後まで読んでいただきありがとうございます。

Have a nice  day🎶


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?