見出し画像

毎日淡々と過ごしている人へ。心がじんわり温まる韓ドラ『マイ・ディア・ミスター〜私のおじさん〜』

毎日淡々と過ごしている、疲れている、

そんな人におすすめしたい韓国ドラマ『マイ・ディア・ミスター〜私のおじさん〜』。

俳優のイ・ソンギュンに、『コーヒープリンス一号店』でハマり、かねてから口コミで気になっていたこちらをみました。(結構前にみたけど更新忘れてました)

見る前は、ドラマのサムネをみて三人のおじさんと女の子が一緒に住む話かと思いました。笑 

全然雰囲気が違って序盤は重くシリアスなドラマです。
(こんなソファで4人が仲良く集まるシーンがそもそもない笑)

4話ぐらいまで暗く、重い展開が進むのですが、じわじわと温かくなり、終盤にかけてスカッと、じんわり、そして最後は、グワっと涙が出るという感情を突き動かされるストーリーでした。笑

愛の不時着並みの中毒性(続きが気になる)で沼ってしまった作品でした!


メインの登場人物はこんな感じ。
大手建設会社の中間管理職である心優しき中年男性、パク・ドンフン。ドンフンの妻は弁護士、子どもは海外留学、そして自身も高年収という周りからみたら恵まれた境遇にいる。

一方で、借金、介護を背負う、不遇な境遇にいる同会社の派遣社員イ・ジアン。
この対照的な二人が会社でのトラブルをきっかけに交流するようになり、互いに心が癒されていくストーリー。

出てくる人たちは派手さはなく、みんな人生失敗したと思っている人たち。毎日飲み歩いていたり、毎日死んだような顔して会社に行ったり。。韓国って幸福度ランキングを見ると、日本とほぼ同水準なので(日本33位、韓国35位)、登場人物たちに共感する人も多いのではないかと思います。

「人生のテーマ」を考えることができる作品だと思いました。

色々とこのドラマを通して気づいたことを、備忘録としてまとめたいと思います。


自分を大切にしている人(自愛)は、自分のことが好き。感情を押し殺している人は、自分を哀れむ。

自分のことが好きなのは、楽しい方を選ぼうとしてちょっと怠けグセがある人、自分の心を大切にしている人。

一方自分を大切にせず、感情を押し殺し、身を捧げるようにして何かを頑張るタイプは、自分が好きでなく、自分を哀れんでいる。

前者がだとしたらパク・サンフン、後者はイ・ジアンと、パク・ドンフン。

ドンフンの兄であるサンフン(三兄弟の長男)が、「自分のこと好きだもん」と言うシーンがそれを表しています。他にもサンフンは、清掃業の仕事中に、動画をみながら手を動かしているシーンがあり、三男のギフンに、「ちゃんとやれ!」と怒られいたり。

ドンフンが「自分のことを哀れんでいる」と言うシーンも合って、兄弟でこんなにも対照的。
いつも死んだ顔をしながら通勤しているのが印象的なドンフン。お母さんからも「あの子は感情を胸に秘めているから心配するのよ」と言う場面があるのですが、サンフンとギフンの言いたい放題な性格とは打って変わって、自分の感情は二の次なタイプ。

光と影が対照的な人たちが登場

光と影のような人。そんな対照的な人たちが多く登場して、交わるこのドラマ。
ドンフンとジアンもまさしくそれですし(役職付きの社員と派遣社員)、
俗世を捨てた僧侶、毎晩お客さんと酌み交わす居酒屋経営者(ジョンヒ)。
清掃員(人目につかない仕事)と女優(人目に出る仕事)。

対照的というのも、このドラマのテーマであるように思います。でも、それぞれみんな悩みは抱えている。

損得のない温かいつながりがある

ここからはネタバレになります



イ・ジアンの祖母が亡くなってしまったとき、ドンフンの地元コミュニティである後渓サッカー会の人たちが葬儀に出席したり、サンフンがヘソクリしていたお金を葬儀代に使って華々しい葬儀にしたあげるなど、見返りを求めずにお金を払ったり行動する人たちが出てきます。

出てくる大人たちがとにかく優しい!
一方、ドンフンの勤める建設会社には地位・金・権力しか考えてない人が登場します。笑

人物描写が細かい

だらけ癖がある自分にも周りにもやさしくて、いつもニコニコしているサンフン。(長男)
周りに情けをかける温かい上司の一面があるが、一方で自分の感情を押し殺しているドンフン。(次男)
怒りっぽく、情深いギフン。(三男)

この三兄弟の性格を表していた場面が、ジョンヒの店から車で帰るドンフン妻を送るシーン。
背景としては、既に冷え切っている夫婦関係のドンフンと妻の関係を兄弟も知ってしまった心情描写です。

無言で立ち尽くすドンフン。
プイッと見届けずに帰ってしまうギフン。
愛してるよーって笑顔でハートを作りながら送るサンフン。

個人的にはちょっとだらしないけど、いつも笑って温かく受け止めて、涙もろくて空気も読める、サンフンが好きです。
(もちろんドンフンさん推しだけど)

この三兄弟が仲良すぎてつるみすぎて、ドンフンの妻の嫉妬(呆れている?)が冷え切らせた原因であり?この物語の事件の発端かもなのですが。

「幸せになる」というのがテーマ

「幸せになろうな」とお酒を酌み交わすドンフンとジアンのシーンもドラマ中盤にあります。

世界一可哀想な女の子と言われていたジアン。最後二人が幸せになって再会しているのにジーンときた。二人の表情がいい。
高笑いしているドンフン。仲良しの同僚がいて、きれいになったジアン。いつもおごってくださいと、ドンフンにメールしていたジアンが、「今度おごります」と言い放つシーン。

二人の過去の目撃者であるからこそ(見ているユーザー)、幸せになってよかった!と胸をつかまれるシーンでした。

ジアンの言葉には力があると、会社の会長、役員までもが心を鷲掴みにされます。

「おじさんのおかげでこの町が好きになった。」
「今までの21年間で一番幸せな3ヶ月だった。」
「会社を見るだけで力をもらえる。 」

この時のジアンの言葉が、サンフンを救った場面で、カッコ良かった!

そんな人生を変えてくれるような出会いってすごいなぁと思う。
でも私たちもこのドラマのように劇的でないだけで、人生を変えた出会いってたくさんあるのではないでしょうか?

私も感謝しきれないほどの見返りを求めない施しをしていただいたこともありました。

「幸せになることが恩返し」

ジアンの祖母、ボンエさんがジアンにこう語りかける場面がありました。

「自分が幸せになるほうを選べばいい」
僧侶になったドンフンの幼なじみギョムドクが、ドンフンにそのように語りかける場面がありました。

どんな状況にあってもいい方に変えるかどうかは自分の行動次第だと感じています!

幸せってなんだろうと、人生のテーマを考えさせてくれるドラマでした。
地位、お金でなく、最後は自分の味方になってくれる仲間であると、とても深いメッセージを感じたドラマ。
やっぱり人のつながりを大切にしたいと改めて思える作品でした。

イ・ソンギュンの美しい声、枯れている表情もまた素敵で、それも沼った要因ではあります。笑

あと個人的に一番好きな場面は
「僕がイ・ジアンさんを好きなんです」
ソン課長が言う場面があるのですが、これには噴きましたw

この人のキャラが真面目なの穏やかな人なのか天然なのかいまいちつかめないのですが、突拍子もない行動に出る人で個人的に好きなサブキャラさんでした。笑
酔っぱらって役員に暴言吐いてたシーンは普通の会社ならかなりヤバいw 

出てくる人たちみんなの表情がいい!(さすが韓国ドラマって感じなのですが)
みた後に心がじんわり温まるドラマでした。


主題歌であるSondiaの「Grown Ups」がまた泣ける!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?