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政治への関心って持つべき?

「政治?なんだか難しそう」「まあ、選挙は時間あったら行こうかな…」

政治への関心が様々な世代で薄れている。昨今、政治的な主張のタグがトレンド入りしたりするけれど、トレンド入り=関心の上昇ではない

政治への興味がないとか選挙に行く気はないとかそんなことを言われたときなんて返そうか、職業柄よく考えてしまう。

今日は、「政治への関心って持つべきなのか」をラフに考えていこうと思う

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そもそも「社会」ってなんだろう、からスタートする

社会って共同体なのだろうか、「社会科目」といえば地理・歴史・公民だったりするけれど、いったい社会って何だろうか

辞書を調べれば定義がのっているだろうし、社会学のテキストを開けば社会名目論とか社会実在論とか理論的なことは教えてもらえるだろう。
でも、それはあくまで「理論」や「定義」であって感覚的には理解できない。

感覚的に「社会」を理解するとしたら、こんな方法はどうだろう

例えば、服を着てスマホを片手にご飯を食べる。

服は自分の稼いだお金で、スマホは両親の稼いだお金で、ご飯は昨日スーパーで買ったとする。

その服の原材料を作った人がいて服を仕立てた人がいて、服を売ってくれた人と服を買ったあなたがいる。スマホもご飯も同じだ。

いま、あなたが手にしているもので自分一人で作り上げたものなんてほとんどない。

あなたの稼ぎも両親の稼ぎも、誰かが何かを「買って」くれたおかげで手に入っている。塾の講師でも、スーパーの店員でも、商社の人でも。まさか、金を稼ぐと言って金鉱を掘り当てるわけではない。掘り当てたところで、結局価値があると思われている「紙幣・硬貨」に交換しなければ、金塊は金塊でしかない。

これが社会だ。「自分一人で生きている」個人主義的な感覚が芽生えつつある世の中でも、やはり社会とは切り離せない。自分一人で生きていくなんぞ無理である。そもそも自分一人で生きていくのになぜ法律を守るのか。守らなかったら捕まるから、それが社会なのかもしれない。

では、社会という空間の中で生きていることはわかったとして、それがどうして政治に結び付くのか

先ほど述べた通り、私たちの生活は「社会」と切り離せない。顔も知らぬ他者との間接的・直接的相互行為によって自分自身の生活は支えられている。この構造は案外当たり前に見えて脆い。
遠い遠い関係のある一部分が崩れたとき、脆くも我々の生活は崩れてしまう。経済なんてよく分かる例だ。顔も知らない買ってくれていた人たちがいなくなれば売り手は稼ぎが減る、それが親の年収や自分の稼ぎにも影響する。

こうやっていろんな枠組みが複雑につながりあっている社会の秩序を決めるのが政治といったらウソだろうか

法律やいつの間にか始まったビニール袋有料化、増税に休業要請

自分自身の生活に密着しないものもあれば、非常に関わり深いものもある。それが政治だ。政治家は、我々の代表なのだから、政策が自分自身にかかわりがあったり無いように感じるのは、先ほど述べた社会の構造と相似だからだと思えばいい。

さて、こういった「政策」を決めている議員たちを選ぶ権利が18歳以上には与えられている。

「政治ってなんだか身近じゃない」

そうじゃない、身近過ぎて気づけていないのだ。

選挙に行く人が減ればどうなるか、政治への関心が薄れるとこんなことがおこる

まず有名な人たちが当選する
有名な人たちといえば芸能人だったり、政治家の子息だったり、お金があり積極的に広報をうてる人たちだったり。女性が当選しづらいのもこの構造の一部だったりするかもしれない。

彼らが必ずしも「悪い」わけではないが、このような偏りきった状況が横行していけば、「市民の代表」なんて口が裂けても言えない

そしてどんどん「政治」が身近ではなくなり、しまいには「政治なんて全く国民のことを考えていないから、無意味だ」「政治なんてあてにしないで生きていくしかない」という矛盾が発生することになる。

あてにできなくても、生活の一部に政治はずっと潜んでいる。行動を制限し、行動を規制していくものが政治の役割の一つだから。

だから、政治に関心を持たなくて損をするのは案外「国民」なのだ

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なんて言ってみる。18歳以上に引き下げられた選挙権。政治って難しいかもしれないけれど、案外「○○くんカッコイイ」「○○ちゃん推し」と同じテンションでいってもいいように思う。アイドルとおなじように政治だってあなたの生活にとって本当は身近だから。もっとラフに違和感をぶつけ疑問をもってもいいと思う。そこに価値観の違いはあっても。もっとラフでいい。

そんなことはわかりきっていてやはり政治への関心が高まらないとしたら、きっとそれは「余裕のなさ」。その「余裕のなさ」の解決もきっとこの中にヒントがあるかもしれない。そこら辺の考察はまた今度

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