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デメテルの継承

本作は「陰陽五行(Yin-Yang and the Five Elements)」の五元素のをテーマに独自の視点から描いた作品です。作品の中に隠されている意味や不思議な世界観を感じてもらえたら嬉しいです。


地より生まれし豊穣の女神

今作は土をテーマに描いた作品なので、陰陽五行の金をテーマに描いた「ルーナの恋煩い」と同様に、あえてキャラクターの躍動感を殺して描きました。土が持つ地の強さや安定感をイメージしました。

たとえば自然界の五行では、土が水の流れをせき止めるように、不動の力のエネルギーが土にはあるでしょう。土は水の勢いを殺しますが、逆に水を吸収し、命を育みます。

今作のキャラクターであるデメテル (古典ギリシャ語で母なる大地) がもたらすのは、生命そのものです。
イラストを見ていただくと、手から(自らの身体から)土が流れ落ちるのを見ている様子を描いています。

彼女には豊穣の力があります。しかし、土が逆に水をせき止めるように、彼女を怒らせたり、悲しめたりすると、全世界は不作、そして荒れ果て、生命は危ぶまれるのです。

四季の起源
デメテルの愛娘のペルセポネーが冥界でザクロを食べたことにより、冥界の住民となってしまった。デメテルは激怒し抗議し、ゼウスあるいは神々は、1年(12ヶ月)を食べてしまったザクロの実の数(4粒または6粒)で割り、1/3(または1/2)を冥府で、残りをデメテルの元で暮らすことで話し合いの決着を付けることに。デメテルはペルセポネーがハーデースの元で暮らしている間は実りをもたらすのをやめるようになり、これが季節・四季の起源譚といわれる。

wiki

土竜(黄龍)の姿

描いたドラゴンは、土竜、四神の長と呼ばれ、東西南北の守護獣なのに対し、中央を守るとされます。
陰陽五行説で黄は土行であり、土行に割り当てられた方角は中央です。
同様に四神は春夏秋冬を表すもので、黄龍はそれぞれの土用を表すとされています。

ここでも季節を表す四神の長、デメテルの四季の起源と繋がりを持たせて描きました。

本作の土竜は、土から生まれるデメテルの別の姿のイメージとして描きました。

黄龍は風水やスピリチュアル的に大変良いと言われています。龍そのものがとても縁起の良い生き物ですが、黄龍はその中でも四神の皇帝であるため、リーダーシップを発揮する力に溢れています。また、黄色く輝く姿からも金運アップにも抜群の効果があるとか?!

受け継がれし地母神

デメテル(正式にデーメーテール)の名前の後半「メーテール」は大地を意味する「ゲー」(ガイア)が変形したものであるという有力説があります。

この名前が示す通り、彼女は本来、ギリシャの土着の農耕民族に崇拝された大地の女神、豊穣の女神と考えられており、神話でもデメテルは神々の始祖であるガイアから、レアーに続く地母神の正当な後継者であり、数多の女神の中でも最高位の存在とされ「大女神」と呼ばれています。

受け継がれる意思と命を育む力。五行の色や四季の中でも中央に位置する命の源となる特別な力。

これがデメテルの継承です。


五行
五行思想や五行説は、古代中国に発生した自然哲学の思想といわれています。万物は火・水・木・金・土の5種類の五要素から成るという説です。

さらに5要素は互いに影響を与え合い、その生滅盛衰によって天地万物が変化し、循環するという考えが根底に存在しています。

引用元 wikipedia

作品へ (OpenSea)
こちらの記事は公式サイトでも掲載しています


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