見出し画像

振り返り その④

昨日はスリランカのお正月でした。国を離れて19年間、一度お正月に帰国することができませんでした。大学生のときは新学期の始まりであり、社会人になってからは新年度が始まります。

 どこの国のお正月も一緒ですが、スリランカのお正月もやはりいいものです。その時期にしか食べられないお正月料理を食べながら、家族や親戚が集まってパーティーや伝統的なスポーツをやります。一年で一番愉しい時期でもあります。

 私の場合、来日当時からあまりホームシックにはならないのですが大事なクリケットの試合の時とお正月の時だけは、「今スリランカにいたらな。。」と思うことがあります。

お正月の日も普通に出勤して、普通に挨拶して、いつものように仕事して一日が終わりますが、SNSで友達や知り合いの写真をみるとちょっと寂しくなります。

そしてたまたま出会った一冊の本によって、私の「日本で過ごす寂しいお正月」という概念が変わりました。岩瀬 幸代さんの緑の島スリランカのアーユルヴェーダという本です。名前通り、スリランカのアーユルヴェーダについて、初心者にもとても分かりやすく書いた本ですが、その中で、滞在していたホテルでのお正月体験について書いていました。

なるほど、スリランカに住んでいた日本人とか、岩瀬さんのように、いろいろなことがきっかけでスリランカのファンになった日本人も、スリランカのお正月を懐かしく思っているかもしれない。

 島にきて2年目の春、「スリランカのお正月を島でやりたい」と上司と相談したところ、「カネはないけど、やっと見たらと」後押ししてくださいました。

印度亜のマスターとちかさんにも協力して頂いて、スリランカ料理を担当してもらいました。そしてなんと、岩瀬さんもスペシャルゲストで来島することになった。

スリランカのお正月料理に伝統てきなゲームなどなど、私がスリランカに帰れないとできないと思っていた、お正月がそこにできていました。いろいろなご縁でスリランカに関わりの方全国から20名近く集まりました。今のようにSNSが普及しているわけでもなく、ホームページやブログ、そして岩瀬さんや印度亜のおかげで、そんなにもたくさんの方が集まったと思います。

 そして、夕食のとき、海外青年協力隊で2年間スリランカに住んでいた、若者が今回のイベントについてとても感動的に私に話してくださいました。それはスリランカで食べて大好きななったハーブ「スリランカではゴトゥコラ、日本ではツボクサ」が今回食べられたのが一番うれしかったということでした。

その少し前に私は島でゴトゥコラを見つけましたが、もちろん、日本では草にしか見えないものに、ハーブですよ、体にいいですよといっても、あやしい。それをまた私がいうとさらに怪しい。それまであまり、話してなかったゴトゥコラのこと、世の中に発信するきっかけになった、僕にとっては人生を変えた、大事なお正月になりました。

そして、このイラストは、ゴトゥコラを発信していくために、ちかさんが書いてくださった、イラストです。ゴトゥコラのこと、書ききれないほどたくさんありますので少しずつ書いていきます。

今日はスリランカのお正月の想いでについて書きましたが、今年のお正月はスリランカの皆さんも一歩も外に出られず家で過ごしています。あれだけ騒ぐことが好きな彼らがおとなしく家にいる姿が想像できません。それでも今は家にいることが大事です。

来年は皆が思いっきり笑える、思いっきり騒げる、お正月になりますように祈るばかりです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?