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自分の体型を、認めることができた話。

わたしは、人生の大半をぽっちゃりとして生きてきた。

ぽっちゃりと言っても最近は定義がさまざまだが、わたしの場合は小学5年生くらいからずっと、(身長−体重=100)くらいの体型でやってきた。

健康診断では「標準体重」
だけど世間的には「ぽっちゃり」
というラインだ。

そんな自分の体型が、
わたしはずっと嫌いだった。

中学時代…
みんな同じ制服なので、体型の違いが特に顕著に見えて、ずっと「自分は太い」とコンプレックスを抱えていた。

高校時代…
私服校だったが、着たい服ではなく着れる服の中から選んでいた。
そして「こんな太い自分を好きになる人なんていない」と思い、恋愛とは程遠い生活を送っていた。
(アオハルの記憶はない。勉強ばかりしていた)

大学時代…
上京して一人暮らしを始めたことで、食事のメニュー・頻度・量を自分で自由に調整できるようになり、無理な食事制限を繰り返した。
(当然リバウンドするまでが毎回のルーティンだった)

※こうして書くと相当ネガティブな陰キャに見えるが、わたしはお喋りで明るくどちらかといえばイジられキャラだったので、まわりの友だちや知人は、体型で悩んでいたなんて一切知らなかったと思う。(お喋りなのであらゆる悩みや愚痴を友だちに相談しているタイプだったが、体型のことだけは相談できなかった)

社会人になってから、
少しだけ体型コンプレックスが軽くなった。

きっかけはマッチングアプリ。
恋愛市場に初めて身を置いたことで、「ぽっちゃりでも付き合えるのか」と、呪縛から少し解放された感覚があった。

また、ぽっちゃりが故に(?)職場で歳上の女性に可愛がってもらいやすいこともメリットだった。

しかしそんな社会人生活でも、
体型コンプレックスがなくなったわけではない。

Instagramや雑誌で見て、「素敵!」と思った服を着ても、「なんか違う」と思うことが増えた。

特に最近流行のオーバーサイズ気味なファッションは、本当に似合わなかった。

「自分がぽっちゃりしているから、オーバーシルエットを着ると着膨れしてしまう。ぽっちゃりしてるから似合わないんだ。」

そう考えていた。

体型的な似合わなさに加え、そもそもオーバーシルエットのスタイルが好みでもなかったので、徐々に流行を追うことをやめてしまった。

そんな中、ここ1〜2年で『骨格診断』という言葉をよく耳にするようになった。

骨格スタイルを、ストレート・ウェーブ・ナチュラルの3つのタイプに分類する考え方だ。

骨格タイプよって似合うデザインや柄や素材が異なるので、自分の骨格タイプを知ることで、似合う服を選べるようになるというメリットがあるという。

わたしは当初、骨格診断の情報を見るたびに「自分に似合う服は自分で分かってるし、着たい服を着るからいいもん」と思って、スルーしていた。

この骨格診断が、わたしを体型コンプレックスから解き放ってくれる鍵になるとも知らずに…

とある日、友だちとウィンドウショッピングをしていた。

あるマネキンの服を見て、その友だちが言った。
「私骨格ストレートだからこの服似合わないんだよねー。〇〇(わたし)も骨格ストレートだよね!」

初めて他人から骨格タイプを言われた。

今までは、ネットの自己診断をサラッと見て「お尻も太ももも太いからウェーブだろう。可愛らしい服も好きだし」くらいに思っていたので、“ストレート”と言われたことに少しびっくりしたのもある。

家に帰ってから早速、骨格診断のサイトをネットで片っ端から読み漁った。

===
【骨格ストレートの特徴】
体全体に厚みがあり立体的なメリハリボディ
【骨格ストレートが似合うデザイン】
胸元を縦に開ける、ジャストサイズ、ジャストウエスト
【骨格ストレートが似合わないデザイン】
襟が詰まっている、オーバーシルエット、ハイウエスト
===


…雷が落ちたような衝撃が走った。

わたしが今まで「太っているから似合わない」と思っていた服は、「骨格タイプ上似合わない」ということだったのだ。

・襟の詰まった服は、顔がでかいから似合わない
・オーバーシルエットは、太っているから似合わない
・ハイウエストは、お腹が太いから似合わない

そう思い込んでいたのは、間違いだった。
あくまでも、骨格の違いだった。
(もちろん、ぽっちゃりしてるからというのも一つの要因ではあると思うが)

その日から、わたしは服を選ぶのが楽しくなった。

試着をして似合わない服があっても、「わたしが太っているからだ…」ではなく、「わたしの骨格に合ってないからだ!」とポジティブに捉えられるようになった。

27歳にして、やっと自分の体型を把握して、認めてあげられた。

もちろん、毎日Instagramで流れてくるような「骨格ストレートさんに似合うのはこれ!」というファッションに囚われたくはないし、これからもわたしは自分が着たい好きな服を選んでいくつもりだ。

またファッションに限らず、何でもかんでもカテゴリやタイプに分けたり、「このタイプはこう!」と押し付けられるような風潮には、たまにうんざりすることもある。 

だけど、「その情報を自分がどう使えば幸せなのか?」を考えて、自分がポジティブになれるように情報を取捨選択すれば、思い込みのコンプレックスからも解放されることがある。

明日からもわたしは、情報をうまく使うことで、
日々の生活、そして“大好きな”ファッションを、楽しんでいきたい。

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