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僕は自然の移ろいと情愛を表現したい

新潟県長岡市から岡山県笠岡市へと移住して6ヶ月目を迎え、僕は今も毎日写真を撮っている。

笠岡は港町。

家から歩いて5分で港があり、瀬戸内海の穏やかな海を眺めることができる。

今まで慣れ親しんだ日本海のような荒波は起きないけれど、水面に映る陽の光や夕焼け空が、とても美しい。

内海の水面はいつ見ても穏やかで変化が少ないけれど…

季節や気温、大気の状態や時間帯によってゆらりゆらりと移ろう空模様が、水に反射して実に鮮やかだ。

また、その光景を眺める僕自身の心情も、日々移り変わっている。

仕事を終えた達成感で、夕陽と共に心を燃やしている時もあれば…

独りきりの家に帰る寂しさを、暮れゆく夕陽に重ねる時もある。

空の色が赤く映えるほどに、「今日はあの人を笑顔にしたいなぁ。自分にできることは何だろう?」と、熱い情が湧き出てくる。

見たことのない色や形をした雲と巡り逢った際には、今この環境にいられること、その不思議なご縁に感謝をしたくなる。

一方で、曇りや雨の日には、誰かに甘えたくなったり、独りで映画を観ながらドラマの世界に入り浸りたくなる。

しかし、たとえどんなに曇っていても、海沿いの天気は変わりやすい。

一瞬だけでも、光が差し込むその瞬間を見逃さないようにしている。

・・・ちなみに、これまでに投稿した写真は、全て同じ日に同じ場所から撮ったもの。

やはり、移ろいは魅力的だ。

写真を撮ったのは
去年の10/8
17:39〜17:56
17分の間に、これだけ空が移ろいだ

僕はこうした自然の移ろいに惹かれ、そこで芽生えた自然な情愛を大切にしている。

自然に翻弄され、流されてしまうのではなく…

自然の流れに自ら身を委ねるように、ぬったりと日々を過ごしていたい。

…そうして自然に身を委ねていると、いつか必ず「夜更け」がやって来るし、「夜明け」もやって来る。

夜は長いけれど、その間に抱いた己の心情と戯れることで、見えてくる優しさがある。

日中の、どこか爽やかで青かった心情が、夜を超えて深まり、藍色となって、情愛も深まってゆく。

その先に待つ朝陽は、きっと鮮やかに映え渡り、僕らの心を温めながら、橙色の熟れた優しさへと移り変わってゆくだろう。

・・・夜更けから夜明けまでの移ろいは、自然な情愛を育むことができるから、スキなんだ。

そして僕は「青色」を好んでいる。

おそろくその理由は…

藍へと深まった心情と、橙へと熟した心情の、そのコントラストに、感性を震わすからなのだと思う。

ポジティブからネガティブへと、また、ネガティブからポジティブへと、情感が移り変わるその間に、己の成長を感じるんだ。

誰とも繋がりようのない悲しみを、以前よりも少しは理解できたような…

誰かのことを想いきれたような、そんな気がするから。

その"誰か"とは、自分自身のことでもある。

日常が冷たく流れてしまうその前に、他愛のない日常の中から、温かみを見つけよう。

・・・読んで頂きありがとうございます(*^^*)

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【軟水のたそがれ】
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このnoteは筆者の思想を深堀りするエッセイです。
※毎週日曜日の夜に更新!

新たな1週間が始まる前に、何か大切なことに気がつくキッカケになれば嬉しいなと思っています!

ゆらりときらめく水鏡のように
他者の魅力を鮮やかに彩る存在でありたい



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