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バイバイ、グーグー。(『グーグーだって猫である6』)

著者の須藤真澄さんも原稿を読み返すの辛かったって読んだから、『長い長い散歩』はペットロスを作品として切り取ることが出来ましたね。

対してグーグーの晩年と臨終はサラッと描かれている。大島弓子さんもグーグーも、幸福な形でお別れ出来たのでは無いかなと、私には思えるのです。

2000年代前半に文化になる前の、薄くて大きなエッセイ漫画のサイズでずっと追いかけて、6巻だけ読めずにいたので、10年くらい遠回りしましたね。(親本がいつ刊行されたか知らないけど。電子版の元の文化が平成26年初版)

サバのペットロスを埋め、穏和な性格で人も猫も愛し、いいやつのグーグーとのさよならで、エッセイ漫画はスパッと完結しています。グーグーお疲れ様。

Amazonのレビューでも指摘されているけれど、野良猫の保護活動で不妊・避妊手術をして地域猫に戻したり、戻さなくて自分の家で飼ったり、外にも出入り出来る形で飼育したり(完全室内飼いではない)、猫エイズの子を隔離しろと獣医さんに言われているのに隔離しないなど、「飼い方」について、あるいは保護猫活動について、「どうなの?」って気持ちになるけれど、世代が違うので感覚も異なるのだと思う。だから、読んでいて疑問に思う人がいても、不思議ではないし、著者はアドバイスを貰えないということは、聞く耳を持たないと判断されたのかもしれない。90年代でも、病気・交通事故・連れ去り・近所迷惑などから完全室内飼いを我が家はしてたし、アドバイスも当時からあったから。まして2006年とか2011年。

でも、子猫や怪我や病気の猫を放っておけず、獣医さんに連れて行って身銭を切って世話をしているから、著者の努力には敬意を払いたい。現代から見ると、反面教師の要素はあるとしても。

グーグー大役お疲れ様。君がいてくれたから、大島弓子さんのQOLは相当上がったと思います。重責を終えて、虹の橋の向こうで、安らいでいてくれると嬉しいです。お別れができて、嬉しかったよ。

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