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親の老いと、Galaxy A23 5G

Androidの話。Galaxyシリーズは初めてなのですが、レビューなどを読み、参考になったので、Galaxy A23 5Gを買いました。親に使って貰うのに、どんな感じか試すために。触って設定し、過去に使用したAndroid端末と比較して、十分快適だと感じました。2つ目を、すぐ注文しました。同じ端末を使用すれば、のちのち、離れて暮らす親に、電話で質問されても、問題を把握しやすいので。

「そろそろ買い換えた方がいいよ」
「まだ、使える」

そんなやりとりを何年もし、注文履歴を型番で検索すると、スマホを5年使ってました。 放っておけば、6年目突入ですか? びっくりしました。

スマホの切り替え、データの移行は大した作業ではないですが、 親が分かるようにする必要があり、朝の9時からはじめて、7時間かかりました。「これでiPadと同じことができる。セキュリティも問題ないし、2段階認証もかけてあるし、 快適に使えるだろう」と、「やれやれ、良かった」と、設定済みの、アイコンの並び方から通知の切り方まで、音楽のアルバムでいうベスト盤の仕上がりと自負して、親に手渡しました。新しいAndroidを喜んでくれるかと、思いきや。「何かインストールって出る」と、言われました。

分かります。だいたい、「何もしてないのにエラーが出た」って言い方をします。ポイントは、電子機器に弱いだけで、知性も人生経験もある点です。文学や教育の専門性があり、読んだ本の質と量だけでも物理的に桁が違うので越えられないし、今もKindleで本を読み読書体験を増やし続けています……。だから、弱点を強調するような、モノの言い方はしたくありません。私はたまたま、ファミコン以降の世代で、親はそうではありませんでした。興味深いのは、親と祖父母の世代にも、車を運転するしないの断絶があることです。

さて、Androidで何が起きたか確認をしました。無料版の英英辞典の広告が、 たまたまYahoo!が表示しているダウンロードを促すための「インストールという表示」が、広告だと気がつかなかったようです。 それはYahoo!が紛らわしいことをするのも良くないと思います。また、 無料のアプリだから広告があるというこや、 「UIを意識して」と、文法・文脈を繰り返し伝えても、あまり届かないことも含めて、 まだ私は「相手に分かるように話すことができていない」と、気づかされました。 誰かに何かを教えることで学ぶことは、 こういうことでもあるのかもしれません。

10歳の子との違いは柔軟さや吸収力だけでなく、専門性や人生経験があるからこそ、その人の20代に存在しなかった技術を、0から学ぶことが負担なのかもしれません。

僕らは老いていきます。努力して獲得したことを、手放すことの連続です。でも、スマホやChatGPTが側にあれば、例えば「不気味の谷って初めて聞いたけど、どんな概念?」と、質問出来ます。あるいは、BingAIで絵を描くことも出来ますよね。徐々に自由を失う傾向がある老いで、iPadやAndroid/スマホは、別の自由を与えてくれるから、先の見えない暗い階段を登る時の、「灯り」のように感じられるのです。


平松類博士は、医学論文を読み込み、自身の祖父とその患者の高齢者に可愛がられた原風景を踏まえて、執筆する点に、敬意を抱きます。知と情のバランス感覚、つよつよ。
高齢な患者さんが「読んだよ!」と診察でフィードバックをくれるし、伝えたい前提を共有出来るから、より良い診察に繋がっているとのこと。



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