筆で書く
20210408
このところ、書がまた楽しくなった。
臨書ではなくって、フリースタイルのような形で書いている書の、取り組む感じが変わってきた。
目を瞑って、筆と紙が触れる感覚をただ味わう。
それが随分と気持ちがいい。
書く言葉、文字はすでに頭にある。幼い頃から受けてきた教育の賜物として、特別難しく考えなくても、こう書けばいいっていう書き順と形。
それを目を瞑って、一画ごとに分解していく。
点や線の太さや長さを多少意識はするけれど、目を瞑ってるもんだから、ヴィジュアルとしてどうこうするっていうコントロールは効かない。
その分、視覚以外の感覚に集中する。
端的には、筆先が紙と擦れる感触に注意をむける。
それに付随して身体にも意識がいく。
肚や背中、お尻、筆を持つ腕と、机を押さえる腕がどんな具合なのかを味わう。
そうこうして一画が書き終わって、目を開ける。
そこに現れてる点や線は、目を開けて、キレイに書こうとしたモノとは、明らかに異なる質感がある。
その確認作業がまた楽しい。こんなの書けるんだなあとうれしくなる。
それがいわゆる書として優れてるとかはわからない。
ただ、我が身のありようの発見、その確認作業として、筆を取って文字を書くってのはおもしろい。
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