道中
20210210
2021年に入ってから読んでいる本に、なかなかどうして、アタリが多い。引き込まれる。
新刊を読んでるってわけでもなく、家で積み上げられたモノの中から、はじめましてから、お久しぶりですまで、適当に手をつけてる。
その中の一冊、石川九楊『日本語のてざわり』がおもしろかった。
内容うんぬんは、またいずれ何かの形で触れる気がするのだけど、何はともあれ、ほおほおとなった。
書ってまだまだおもしろいなあと思った(まだまだつって、はじめて1年で何をえらそうなことをっていう話なのだけど)。
それで、読んだ翌朝、興奮さめやまぬままに、書の時間をすごした。
で、だ。
これがてんでダメな感じだった。
点や線に納得がいかない。
点や線のなにがわかっとんねんと自分にツッコミをいれながら、でも何かダメな感じがする。
単調というか、表情が乏しいというか。
振り返ってみるに、興奮してしまってたのがダメだったかもと当たりをつける。
興奮自体がダメとかじゃなくて、うまく書こうと浮ついちゃってたというか。
書の可能性みたいなことにうれしくなって、その結果を取りに行ってしまってる。
結果を欲するのは別にいいのだけど、ゴールへの意識がむきすぎて、道中を味わうことを疎かにしてしまった感じ。
筆先が紙に触れる、その感覚自体を存分に味わう。
そうした享受、感謝の先に、次のステージが待ってるんですよ、と自分で自分に声をかける。
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