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からま
2019年2月7日 13:17
新社会人として華やかな年になると、気合いを入れる夏子であったが、徳島に帰って父から就職先の話を聞いて行くうちに、いつもの口癖が出始めていた。 夏子の就職先は自動車整備工場の事務職であった。しかも社長一人に従業員は社長夫人と私。話を聞くうちに、その社長が父の陶芸教室に一緒に来ていた人で、さらに言うと酒飲み友達であった。 春空の蒼くくすんで見える中津峰山を見ながら、ふたたび呟くのであった
2019年2月3日 22:15
お見合いもなくなった夏子はすることがなくなってしまった。徳島の友達に会ってもいいが、あまりにも突然すぎるのと、彼女らには相手がいることも知っていたので、今回のお見合い騒動のことも話難かった。「お母さん。私、東京に帰るわ。」「そうなん?もう少しゆっくりして行けばいいのに。」父の方を見ると、こちらは見ないが少し寂しそうであった。「父さんごめんね」心の中で小さく呟いて、部屋に戻って帰り支度を始