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からま
2019年2月3日 22:15
お見合いもなくなった夏子はすることがなくなってしまった。徳島の友達に会ってもいいが、あまりにも突然すぎるのと、彼女らには相手がいることも知っていたので、今回のお見合い騒動のことも話難かった。「お母さん。私、東京に帰るわ。」「そうなん?もう少しゆっくりして行けばいいのに。」父の方を見ると、こちらは見ないが少し寂しそうであった。「父さんごめんね」心の中で小さく呟いて、部屋に戻って帰り支度を始
2019年2月3日 15:03
実家に帰ったその日、夏子はなかなか寝付けなかった。翌日には見合いをすることになっている事実にどうすればよいか分からないでいた。「明日はちゃんとお断りしなきゃ。」明日の朝からホテルにいって、まずはコーディネイトをしてもらわなくてはいけない。目にクマを付けていくわけにもいかず、必死になって羊を数えている自分がいた。美咲の心配をしたり、今度は自分の未来の心配をしたり何だか今日はタヌキに化かさ
2019年2月3日 14:21
「なっちゃん!こっち来てくれる?」「はーい!」夏子は元気よく返事をした。自動車工場整備の朝は早い。8時半から出社しているけど、親方(社長)は7時くらいから仕事を開始している。まぁ親方の実家が工場兼会社なんだけれども。東京のお嬢様大学を進学した私が、故郷の徳島の、しかも自動車整備工場に就職したのは、それはそれは非常に長い話を語らなければならない。それは私の名前にもある、ある暑いとても