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『映画クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ 夕陽のカスカベボーイズ』に学ぶコンパッションゴール

前に懐かしいアニメを見るとお金が貯まるなんて話を書きましたね。

それもあって「懐かしい映画もみたいなー」なんて思っていたら、amazon primeでクレヨンしんちゃんの映画が見放題なことに気が付きまして、「これだ!」と。

見たのは『映画クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ 夕陽のカスカベボーイズ』。2004年の映画で監督はガルパンやSHIROBAKOでお馴染みの水島努監督です。この映画を見ていると
・人のために何かをしよう
・勇気を持って踏み出そう

というメッセージを送っているなぁと感じましたので、ストーリーを踏まえながらレビューをしていきたいと思いました。

ネタバレがあるので、まだ見ていないという方はまず見てから記事を読み進めてください。


止まった映画を進めるのは他人のための行動だった

映画館「カスカベ座」で遊んでいたかすかべ防衛隊だが、トイレに行ったしんのすけを残して、みんな忽然と姿を消してしまう。夜になり行方不明になったみんなを心配した野原一家。映画館を探しに来たが、延々と上映されている西部劇の映像に目を奪われているうちに、気が付けば一家は映画と同じ西部劇の街に立っていた・・・。  春日部に戻ろうと街をさまようしんのすけたちの前に、変わり果てたかすかべ防衛隊のみんなが!風間くんは乱暴な保安官に、マサオくんとネネちゃんは・・・なんと夫婦になっていた。みんなは春日部の記憶を失っており、それぞれ新しい生活を送っていたのだ。唯一記憶が残っていたボーちゃんと帰る約束をするが、この世界での生活が長引くにつれ、徐々に春日部の記憶を失い、この世界の生活に馴染んでゆくしんのすけたち。
amazonより引用

この物語の舞台は時間が止まった西部映画の中でした。太陽も時計も動かない世界ではいつのまにか時間が過ぎ、春日部にいたころの記憶も徐々に無くしていきます。

そんな止まった時間が動き出すのは、映画オタクのマイク・優しいが臆病な女の子つばき・毎日馬で引きずられるオケガワが助けたいと行動する時なんです。
マイクは「映画が終わらせてほしいとSOSを送ってきている」から春日部市民を集めて映画を助けようとする
つばきは喉が渇いて水を求めるオケガワを助けます
オケガワは悪役である知事を倒し、みんなを助けるためのアイテムを開発します

この3人の行動により止まっていた太陽が動き出すのですが、これは利己的・自分本位にはなっていけないというメッセージだと感じるんですよね。太陽が止まっていた話の序盤では、つばきちゃんは知事にバレるのを恐れてオケガワを見て見ぬふりをしますし、マイクは春日部で自分の趣味の映画を見るために行動します。みさえは自分がやりたい歌の仕事をしますし、まさおくんは春日部にいたころのガキっぽい自分に戻りたくないから、しんのすけには協力しません。

ストーリーの展開としても、そもそもいなくなった子供たちを助けるために野原一家が行動することから始まりますし、西部劇の街でさまよっている野原一家をつばきちゃんが助けてくれなければ知事を倒すことはできなかったでしょう。
かすかべ防衛隊がカスカベボーイズに覚醒するシーンでも、風間くんをしんちゃんが助けたことが切っ掛けになります。

科学的にはコンパッションゴールを目指そうって話かなぁと思います。コンパッションゴールとは他人への貢献を目標にしてがんばること。「人を助ける」とか「利己的な行動を抑える」とか「他人の人生に良い影響をあたえる」とかですね。これを目標にすると鬱と不安の症状が軽減し、人間関係のトラブルを起こしにくいし、周囲の人間から見てもメンタルが安定し、周囲との環境がよくなるんだそうな。

物語の最後ではしんのすけが映画の世界に戻ると駄々をこねます。そんなしんのすけが立ち直れるのも、野原一家を心配して映画館に駆け付けたシロのおかげなのかなーなんて思ったり。

この映画をみて個人的には他人の役に立つことを増やしていきたいなーと思いました。皆さんもなんかメンタル落ち込んでるなーとか、人間関係上手くいかないなーなんて時は、夕陽のカスカベボーイズを見ながら「自分のためだけに行動してないかなー」なんて普段の行動を顧みてみましょう。



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