見出し画像

「CSV×DX」で社会課題の解決をめざす【あいおいニッセイ同和損保 小泉泰洋氏・西村将麻氏×カラダノート代表 佐藤】~前編~

当社は「家族の健康を支え笑顔をふやす」を掲げ、少子高齢化の社会課題の解決を実現したいと考えています。
少子化を改善するにあたって官民ともに様々な対策が講じられるなか、私たちは、子育てにおける不安等のマイナスをゼロにするだけでなく、どうすればもっと幸せに、笑顔になれるのかを考えたいと思っています。
そういった思いから、少子化対策に取り組まれる企業・自治体や有識者とカラダノート代表佐藤との対談を通じて、少子化を解決する上での「課題」だけでなく、インタビュイーご自身の「子育ての魅力」について発信しています。
今回は、子育て環境の改善や少子化問題の解決に向けて当社と業務提携を結んだ、あいおいニッセイ同和損害保険株式会社の小泉氏と西村氏のインタビューの前編をお届けします。

予測不可能な時代に「CSV×DX」を掲げる理由

佐藤:子育て環境の改善や少子化問題の解決を目指して御社と業務提携させていただきまして、本日はプレスリリースには書き切れなかった、この事業への想いの面をお話できたらと思い、このようなインタビューの機会を設けさせていただきました。どうぞよろしくお願いいたします。
 
小泉泰洋氏(以下:小泉)・西村将麻氏(以下:西村):よろしくお願いいたします。
 
佐藤:今回、御社にお声がけさせていただいたのは、御社が「CSV×DX(シーエスブイバイディーエックス)」ということを前面に出して、データ・デジタル技術を活用しながら事業と社会貢献を一体化させていく取り組みを進めていらっしゃったからです。そもそもなぜ御社は「CSV×DX」というパーパスを掲げるようになったのでしょうか。

小泉:「CSV×DX」というのは、未知のリスクや社会・地域課題と向き合い、それらを解決する商品やサービスを生み出すことによって、安心・安全で快適な新しい社会を創り出していこうという考え方です。 

もう少しかみ砕いてお話しすると、損害保険ビジネスは社会を応援するためのインフラであるという思いが、まず入口にありました。社会が新しいことにチャレンジするにあたって、補償をつけることで、勇気を持って実行できるようにすると30年前の入社面接でそんな話をした記憶があるんですよ。

同社プレスリリースより引用

これまでの100年間で見てみると、高度経済成長に後押しされ、自動車がどんどん普及したり、マンションや一戸建てがどんどん建てられている状況があったわけです。そして、そういった社会を応援するという位置づけにあった自動車保険や住宅関連の保険はニーズがあったから、保険会社もどんどん成長しました。ここまでが第1フェーズで、これらが飽和した現在は、これからを考えていく時期に差しかかってきています。
 
現在は、ロシアのウクライナ侵攻や新型コロナのパンデミック、温暖化による気象被害など、考えられないようなことが普通に起こる時代です。まさかこんなことが起こるなんて、私たちは思ってもいなかったじゃないですか。そのような社会において、様々な「想定外」をある程度予測して、何が起きても元気よく社会活動・経済活動ができるようにしていくというのが、これからの損害保険ビジネスではないでしょうか。これが「CSV×DX」の背景にある考え方です。

データが共通言語になることでコラボレーションが可能に

佐藤:おっしゃる通り、最近は予測不可能なことが多いですよね。
さらに踏み込んで伺いたいのですが、「CSV」と「DX」のそれぞれについて、御社のスタンスや考え方について伺ってもよろしいでしょうか?

小泉:CSVというのは「Creating Shared Value」、つまり「共通価値を創る」ということで、地域の方々や自治体・企業などのパートナーと「共に」という発想で新しい社会や価値を創っていくことを意味します。これまでのように保険商品を売るだけではなく、まだ見えていないリスクを見つけ出して、「このように行動を変えればリスクになりませんよ」ということを提案していく。そういうアプローチを大事にしていこうというのが当社のスタンスです。
 
DXの部分にあたるデータの活用に関しては、お客様の納得感を高めるとともに、パートナーとの共通言語になるという意味でも重要だと考えています。社会の共通価値を創るにあたって、説得性があって納得感があるものを示すとなると、データが必要不可欠な存在です。今回の業務提携を例に挙げると、御社には「夫が育児に取り組む時間がどのくらいなのか」というデータがあり、我々には車の走行データがあり、安全運転スコアが育児に協力的な人とそうではない人とで違うということが読み取れるわけです。共通言語としてデータというものがあることで、自治体や企業などとのコラボレーションを生み出しやすくなりますよね。
 
「CSV×DX」は、現時点では世の中への浸透度はまだまだです。こういった考え方は一過性のブームとして盛り上がるだけでは忘れ去られてしまうのも早いので、今は過渡期と捉えて、これからいかに浸透させていけるかをちゃんと考えていくことが大事だと思っています。

社会全体かつ一個人の課題に向き合う

佐藤:最初におふたりとオンラインでお話しした際に、当社についてかなり調べていただいていましたよね。「あの自治体でこんな取り組みをしてはどうですか」といった詳しい資料まで作ってくださっていたことが印象的でした。ご挨拶の時にお会いしたお二人にお伺いできたらと思いますが、当社への印象を覚えていらっしゃいましたらぜひ教えてください。
 
小泉:夫婦間の育児シェアをデータで可視化するのは斬新だなということが、第一印象としてありました。我々の「CSV×DX」は課題解決を目指すものですが、政府の「骨太の方針」や2023年4月のこども家庭庁の発足にも象徴されるように、現在の社会課題として「子育て」というのは重要なキーワードになっています。こういった背景もあり、子育ての課題解決に取り組まれている御社のような企業様と一緒に取り組むことで、我々が目指す「CSV×DX」の形が具体的に見えてくることもあると思い、わたしたちからもいろいろなご提案をさせていただきました。

西村:僕からも事業・ビジョン・体制面の3つの軸でお話しさせていただくと、まず事業に関しては、御社が解決を目指されている子育て・少子化といった課題は、社会全体の根深い課題でありつつ、一人ひとりの身近な課題で、それは保険と似ているところがあると思います。
例えば、交通事故というのも、社会課題でありつつ、誰もが明日もしかしたら遭遇するかもしれない身近な課題とも言えます。こういった点から、御社が扱う事業も保険と通ずるところがあるなという印象がありました。
 
ビジョンに関してですが、社会全体の課題かつ一個人の課題である少子化をどう捉えるかという点で、御社は一個人にフォーカスして「家族の健康を支え笑顔をふやす」というビジョンを掲げていらっしゃいます。この点がすごく上手いな、という印象がありましたね。これが「少子化を解決する」のようなビジョンだったら、一個人を支えにくいビジネスになっていたと思います。これは半分冗談ですが、私たちとしては当社との提携をきっかけに御社によりバージョンアップしてもらいたいという思いがあって、「家族の健康」だけではなくて「”家族の健康と安全”を支え笑顔をふやす」というようにビジョンの変更を仕掛けていきたいなと考えています(笑)。
 
一緒にお仕事をさせていただき感じた御社の体制面についてですが、「ベンチャー感」と「大企業感」のバランスがすごくいいなと感じました。成果やアウトプットに対しては良い意味でのこだわりとかガツガツ感みたいなものがありつつ、個人で対応するのではなくチームを組んで上手に役割分担をしながら進めていらっしゃることがすごくよく分かります。そして、判断が早い。これが御社に対する印象です。

良いビジョンがあれば、大変な局面も乗り越えられる

小泉:我々が何をいちばん重視しているかというと、ビジョンの部分なんですよ。今回のようにゼロベースで何かを始める際に、うまくいかない局面ってあるじゃないですか。そこを乗り越えるには良いビジョンがあることが大事で、売上を伸ばすことだけが目的になるとしんどくなってしまう。そうならないためにも、企業さんと協業のお話を進める際は、その企業がどういうミッション、ビジョン、バリューをお持ちなのかをすごく意識していますね。
 
西村:「家族の健康を支え笑顔をふやす」というビジョンは、創業時に佐藤さんが考えられたんですか?
 
佐藤:このビジョンは創業時に掲げたものではなく、2016年に設定したものです。創業から今年で15年目を迎え、このビジョンを設定して7年目になりますから、半分近くはこのビジョンのもとで事業をしていることになります。

創業時は疾患啓発をはじめとするメディカルヘルスケアを事業の中心に据えていて、禁煙支援サービスなどの開発・提供を手がけていました。でも、我々は医療従事者ではないので直接的な形で健康に関する課題解決はできませんし、血圧管理アプリであれば血圧が安定すると見るのをやめてしまう方も多く、マイナスをゼロにするだけではどうしても事業としての成長が難しいという課題がありました。
 
一方で、日本人は平均寿命は長いけれど幸福度が低いというデータもあり、もっと健康の定義を広くして幸福の追求といった部分まで含めてみたらどうだろうと考えて、それまでのビジョンを見直してみることにしました。どの軸で広げていくかを考えた際に、子どもが生まれることをきっかけにして家族の健康を支援していこうと。こういった経緯で、家族の健康という視点と笑顔をふやすという視点を組み合わせたビジョンを掲げるようになりました。
 
小泉:このビジョンは本当にいいと思います。優しさのベクトルが他人に対して向いているという点が、聞いた人の心に刺さりますよね。
 
佐藤:そのように思っていただき嬉しいです。ありがとうございます。

インタビューの続きは、後日後編を公開します!】
後編では、どうすれば少子化を改善できるか?議論の模様をお届けします。
▼ 後編目次
・DXだけでは少子化を解決できなかった
・社会課題の解決に前向きな企業はまだ少数派
・「ワンオペ」という言葉も少子化の一因かもしれない
・安心・安全・安定につながる価値をいかに提供できるか
・多くのパートナーとともに社会課題の解決をめざしたい


◆◆ カラダノートからお知らせ ◆◆

成果やアウトプットに良い意味で貪欲に追求したい!という方
新卒・中途採用どちらも様々なポジションで募集
しています。
まずはカジュアル面談という形でお会いすることもできます。
ぜひお待ちしています!
会社ホームページ:https://bit.ly/3XxwhB7
採用情報    :https://bit.ly/3XkjHVm
募集職種一覧  :https://bit.ly/3Nh6UP2

募集職種(一例)
【中途:正社員】法人営業
【中途:正社員】コンサルティング営業
【中途:正社員】ファイナンシャルプランナー
【中途:正社員】iOSエンジニア
【中途:正社員】アプリPdM
【中途:正社員】人事メンバー 
など、全ポジションはこちらをご覧ください!

本記事をご覧いただき、弊社へご興味を持ってくださった企業様へ
詳細は企業サイトまたは問い合わせフォームよりご連絡ください。
会社ホームページ:https://bit.ly/3XxwhB7
お問い合わせ  :https://corp.karadanote.jp/contact#bloc-7