1/16 つくば稽古に向けて

コミュ障の解消

昨年10月末につくば稽古を行いました。
その前日、名古屋にて甲野善紀先生を招いての稽古会を開催しました。その先生をホテルへとお送りした際に経験をしたことがあります。
今回、お伝えするのはその貴重な経験からの展開です。

その経験が長年苦しめられてきた「コミュニケーション」に対して劣等感を取り去ってくれたのです。今でも頭は自分に起こった変化を信じられないぐらいですが、身体の変化、動きを見たならやはり、それは疑いようのないものです。
自分の心に生まれる人との壁は身体感覚によって、消えるのです。

「戦い」から「許し」へ


これまで身体の可能性を十分に感じて、その凄さ、有難さを困っている人に伝えよう、と活動してきました。しかし、その力は「戦いに負けない」という強さとしての面を持つものだったのです。

私にはたくさんのコンプレックスがありますが、そのコンプレックスに負けないために、身体に頼り、働いてもらうという事をずっと、続けていました。私たちが生まれ持つ身体は頼りになるもの。困る事はあっても、身体がちゃんと、乗り越えさせてくれる、それを確信し、頼ってきました。基本的にいつも、戦いだと思って向き合ってきました。
そして、それは「武術」なのだから、当たり前なのだ、と疑いもしない事だったのです。

今回お伝えする術理も確かに、身体が助けてくれるものではあるのですが、根本の向き合い方がこれまでとは違うんです。私自身、最初、大きく戸惑いました。まさか、こんな働きがあっただなんて・・・、と。
もし、もっと早く、この働きを知っていたなら、コミュニケーションの場においてこんなに困る事はなかっただろうなぁ、と思います。

今回お伝えする術理は人との向き合い方を「戦い」から「許し」へとシフトするものと言えるかもしれません。
相手を許す、というのもよく聞かれる事。しかし、言うのは簡単、行うのは難し、です。暴力をもって、私を襲ってくる相手に身体は勝手に緊張し、強張ります。その緊張を様々な術理でほぐしてきたわけですが、まさか「顔」さえも使えるものになるとは考えもしませんでした。
これまで稽古に参加された方にも、新しい刺激になるのは間違いありません。

「表情」の持つ力

まぁ、それでも、私の中にあるたくさんのコンプレックスのおかげで身体を探る事が出来たわけですから、これまでの戦いとしての稽古もありがたいものです。
これまで見つけてきた首から下の大きな部分についても今回の稽古ではお話をしますが、とにかく、まず伝えたいのは「表情」という身体の働きについて伝えさせてください。相手を許す、という思いを「具体的に」身体で感じられるものになっています。

コミュニケーションに対する劣等感を拭い去ってくれたもの、それが「表情」です。
私たちの顔には表情があります。当たり前のことをわざわざ言葉にする人はいません。表情が大切、という事も言われています。コミュニケーションの基本は笑顔ですから。

しかし、私の場合、誰かと向き合うと、まず「緊張」が生まれてしまうのです。その緊張はそのまま相手との間に「壁」を作ります。
それは自分を攻撃してくる人たちだけではなく、したって来てくれる人に対してもそうなのですから、私のコミュ障ぶりは筋金入りです(笑)。

それでも、今、人前に立ち、自分の考えを伝える仕事をしています。それはコミュ障がなくなったからではなく、それ以上に伝えたい事があり、また、その自分の中に生まれる心の壁のおかげで見つかる新しい世界を探る事が出来るからです。
また、身体感覚という世界に救われた分、この世界を次の人へと伝えたい、それが恩返しにもなる、と思ったからです。

稽古は簡単、水引をくわえるだけ!

顔、表情に力を感じられる具体的な稽古法も用意しました。
これがまた、実に簡単(笑)。
これまでツイッターでも何度もつぶやきましたが、あまりにそれが「バカバカしく」、おそらく、誰も実践をしていないかと思います。

実は頭はその効果を予測できなければ、観察もできません。自分の中に生まれる変化はあまりに小さすぎて「変わっていない」と思えるのです。
しかし、その小さな変化が、信じられないほど大きな結果をもたらします。
これまで、一応、何十年も武道の世界を歩いてきましたが、まさか顔にこれだけの力があるとは夢にも思いませんでした。

今、夢をもって頑張っている人がたくさんいます。
努力して、勉強して、力をつけている人がたくさんいます。
狙って得られるものなら努力もできますが、人との間の壁を壊してくれるものがある、と知らなければ求める事もできません。
「表情は無限」という事を今回のつくば稽古ではまず、お伝えをして、実践し、顔が強張らない時の自由さを実感してもらって、その上で様々な動きの研究をしていければなぁ、と思います。

また、明日にでも具体的な稽古法として「水引の効用」について書きたいと思います。

【稽古予定】参加受付中
1/16(日)つくば稽古会
1/23(日)甲野先生の名古屋稽古会

1/12(水) 名古屋
1/19(水) 大垣
1/20(木) 瀬戸
1/21(金) 名古屋熱田
1/26(水) 名古屋
1/28(金) 名古屋東山

詳細はウェブサイトで。
カラダラボ ウェブサイト

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