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フジロック参加不参加ステイトメントで勝手に疲弊する一般人

こんにちは、いえもんです。

FUJI ROCK FESTIVAL '21 が開催されている。

緊急事態宣言が延長になり、相次ぐ様々なフェスの中止のニュース。当然フジロックも断念するのかと思いきや、2日前くらいから強行実施に対するあらゆる意見を目撃するとともにその実施を知った。

あらゆる意見の中で特に目立ったのは、出演アーティストによる参加ステイトメントだ。このような状況の中、どういった考えで意思を持って参加するのか切実な思いが書かれていた。もちろん参加=実施賛成になるわけで、感染拡大のリスクを背負うことになる。音楽を鳴らし続け、文化を止めないために参加したとしても、人命を顧みない判断とされる。それでも参加する以上しっかりと発言をするアーティストがいた。

初めに読んだのはSIRUPだった。

彼はコロナに関してもジェンダー等の社会問題に対しても普段から意見発信をしているようなアーティスト。オリンピック開催となったときには人の命の方が大切では?と開催に反対の意思を示していた。そんな中やっとやっと開催されるフジロックに参加の意思を表明。すごく悩んだことも、できる限りの対策をする様に運営とも話し合ったことが書かれていた。おそらく私たちには見えていない範囲でフェスは沢山の人達の顔と生活がかかっているはずで、そういった事情も含まれているかもしれない。オリンピックに反対した人がフジロック参加を表明する形となった。参加アーティストの中でもいち早く意思表示をしたSIRUPへはその矛盾に対する批判的なメッセージ、また普段から社会的意見を発信しているからこそ人命第一の決断をして欲しかった等の意見で溢れていた。

この後複数のアーティストが後に続く。

次に読んだのがGEZAN マヒトゥ・ザ・ピーポーのコラム。

自分はマヒトの書く文章が好きだ。今の時代を切り取る言語表現がわかりやすく的確で毎度心を奪われる。そんな彼も常々社会に対して意見を発信するひとりである。このコラムでは自身の文章が稚拙だと理解しながら、フジロックに参加するにあたっての思いが書かれていた。主催者に全ての責任を預けるのではなく参加に対する議論をアーティスト自身がしていくその姿勢にオリンピックとはまた違う形を見たように思った。

マヒトのコラムで印象的だったのは

同じ日に出演する盟友、折坂悠太から「マヒト君はどう考えている?」といった内容のメールで目を覚ます朝。つくづくしれっと逃げさせてくれないなと思いながら、胸の不安感に聴診器を当てる。

という一節。個人的にこのアーティスト界隈の意見にわりと信頼を置いている自分にとっては、おお、やはりここはそういうことが話せる関係性なのかと感心した。それとともに折坂悠太は参加辞退をせず参加を悩んでいる状態であると知った。彼自身もまた世の中をよく見ている人だと勝手ながら思っているから参加するのであればそうさせるくらいの何かがやはりフジロックにはあるのかとすら感じた。(非常に勝手である)

この2人のステイトメントはじめ、読んでいくと、正解のなさと、なんでこんなことになってしまった?という思い。音楽が必要だから、フェスで成り立つ生活者がいるから、文化を止めたくないから、それも理解したい思い。それでも感染拡大状況が悪化する中、大勢の人々を集めるイベントは危険すぎるという思いがぐるぐる自分の中で巡って、気づいたら勝手に疲弊していた。

そして始まったフジロック。

初日の1発目、一番好きなバンドのYouTube配信があったけれど観なかった。それはそれは素敵なステージだったようだが、やはりステージ前に集まる人の数に恐ろしくなってしまった。夜になってパートナーが見ていた配信を一緒に見たけれど、ずっと複雑だった。純粋な配信ライブだったら楽しめたのに。そう思ってしまった。

配信してくれるのはありがたいし、やはりフェスにしかないアーティストの熱気もある。そして久々に観れる熱量あふれるアクト。だから本当は心から楽しみたい。そしてライブ観てしまえば感動する。でもどこかずっと複雑なまま会場の映像を見ることになっていた。

そんな中、折坂悠太の参加辞退表明があった。

これもひとつのアーティストの答え。そうだよね、そうだよね、と少し安心するものだった。しかしながら直前キャンセルの影響の大きさ、参加しないことで発生する参加するアーティストへの影響、その他様々考え抜いての決断は相当なものだったと思う。決意にあたって記された文書にはあらゆる方面に気遣いながら、自分が今すべき最良の決断を目指したことが書かれていた。

ここまで長々と書いてきたけれど、なにもまとまっていなくて恥ずかしい文章だ。でもひとつわかったことがある。オリンピックはなんとなく誰かのせいにして見過ごしていたけれど今回のフジロックの件はかなり自分に近い問題に捉えられて、もはやなにかのせいにせず、個人が考えて意見表明していく行動していく時なのかと痛感した。

仕事上、コロナによる判断と決断を迫られたからこそ諦めとか最善策の考案とか強行開催とか規模は違えどヒリヒリするほど気持ちがわかる。

だからこそこのフジロック参加不参加ステイトメントにひどく左右され、勝手に疲弊したのかもしれない。

音楽が好きだ。フェスが好きだ。

だからこそ誰ひとり感染者を出さずに終わり、どうか希望の光となることを願ってやまない。

>サイトウ
もうね、タイトルからして良かった。雨大嫌いだけどその捉え方でじんわり肯定できる気がしますありがとう。
かるまるは早く女性版もつくってほしい。

>きっちゃん
お願い事ばっかりなのにいつも対応してくれてありがとうだよ〜ここにはいつ戻ってくれるかな〜

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