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「TENET」:脳を焼き切る2時間半
みなさんは椅子に座っていただけなのに脳が焼き切れそうになった経験はありますか?
僕はあります。
「TENET」を見てきたからです。
高校生の時、レンタルDVDを借りてみた「ダークナイト」にぶっ飛ばされて以来、クリストファー・ノーラン作品は全て見てきました。
さらに今回「TENET」を見るにあたり、近い構造を持つと噂されていた「メメント」、再上映されていたIMAX版の「インターステラー」(最高)を再見し、アップは完璧。万全の体制で「TENET」を見に行きました。
そして「TENET」、全くついて行けなかった。
情報の雪崩のような上映時間2時間半が矢のように過ぎて劇場が明るくなった時、オーバーヒートした脳で僕は「真理の扉」を思い出していました。
幼いエドが「なんだこれは!!!」と叫んでいた時の心境が今ならよくわかります。
(「鋼の錬金術師」6巻 P83)
もちろんこのことは映画が「つまらなかった」ということを意味しません。
むしろ最高の体験でした。
ストーリー、映像、音楽、全ての要素の圧倒的な情報密度で脳が強制的にフル回転させられるあの感覚は他で味わえない極上の体験だと断言できます。
っていうか「真理の扉」って、右手とか左足とか視力を差し出してようやく見せてもらえるやつですからね。それが1800円で見られるとか安過ぎます。等価交換ぶっ壊れてる。
絶対映画館に見に行くべきやつです。
(以下ネタバレを含みます)
まとまった感想が書けそうにないので、一個だけ書きます。
■「難解さ」について
エンタメを「難解だ!」とか「あのシーンには驚きの意味が!」という人をあまり信用してきませんでした。
エンタメのおもしろさと直接関係ねえだろ、と思っていたからです。
例えば「エヴァ」はその難解な設定や、精神世界演出の全てを頭で理解しないと楽しめないでしょうか。
例えば「2001年宇宙の旅」はSFについて造詣が深くないと楽しめないでしょうか。
僕はそんなことはないと思っていました。
「難解」だと言われる作品のほとんどは「難解さ」そのものを作品のパーツとして扱っており、それをわざわざ紐解くことは作品の理解とあまり関係がないと感じていました。
でもこの「TENET」は少し違います。
作品の難解な部分がそのままシーンのサスペンスに直結しているからです。
カーチェイスシーンは”逆行”のルールを理解していないと主人公が何に間に合わせようと激走しているのかよくわかりません。
ラストの10分間の挟撃作戦も赤チームと青チームがそれぞれ何をしようとしていて、ニールがそこでどんなイレギュラーな行動をしようとしているのか、作品について相当理解できていないとわからないと思います。
だからこそ「このシーンをなんとか理解せねば!」と脳が回転数を上げていき、他の映画では感じたことのないような興奮を味わえるのですが。
見ている時に理解できなかったことの多くは以下の2つの記事を読んでなんとなくわかりました。
ありがとう、インターネット。
このある程度理解が進んだ状態でもう一回見たら、また全く違うおもしろさが味わえそうなので今週末にまた見てこようと思います。
感想もまとまらねー。
サイトウでした。
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@いえもん
逃避したくなった時に、掃除に行く人とテトリスに行く人で人生大きく変わりそうだよね。逃避だとしても生産的だ。
不調、少なく見えてたのが意外です!
だいたい不調の日をやり過ごしています。
アイコンおれも思った!先週くらいから黄色い気がします。ロゴ作るか。
@きっちゃん
この間「TENET」の話した時は、いくらでもできそうだと思ってたのに、文章に書くのはめっちゃ苦労しましたわ。苦手。
「TENET」飲みしましょう。
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