自粛生活-2
お湯の飛沫が皮膚に触れる
針の刺さったような鋭い痛みがじわりと滲んでくる
おんもはこわいからでちゃいけないってばあばが言っていた
日焼け止めを塗りわすれた首筋は家に帰ってからけだるさに包まれる
献血をして世界を救ったような気になっている
夢枕の残り香もすでに塗り替えられて
ラーメンの汁がこぼれ落ちたドラマティック
ワイシャツのボタンを外して
繕うのは上手なの
意外と似合っていたボーダー
僕より長くて黒い髪の毛
絡みつく指先
梅が咲いたことも知らないで春はあけぼの
雀だけが衣替えを終えている
薄化粧に紅を引いて
ただただ君の幸せが消えないことを祈っている
<つらつらと浮草> たっぷりと抱かれているような気持ちにボタン一つでさせてください サポートしていただけますと、セルフ返歌いたします