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初めて修行する場所の決め方が自分らしくて好き

第二章の日本料理の修行って厳しいの? の前に。

第二章の前に専門学校在学中に修行先が決まるまでのプロセスが書いてるうちに面白くなってきてしまったのでこちらもぜひ読んでみてください。

期待と不安の専門学校

19歳で入学したのは、服部栄養専門学校でした。
イタリアン、フレンチなど人気が上がってる中、僕は迷わず日本料理を選びました。(授業は専攻というのはないのでみんな同じ授業内容です)

アルバイト先が和食レストランだったことも理由の一つでしたが、当時(15年前)は日本料理が圧倒的に人気がない時代でした。理由はみなさんが想像するような、厳しそう古臭くてダサい、ボウズ、みたいな事と思います学生たちも選択する人が多くなかったので、僕は競争率の高いところで勝負するのではなく、マイノリティーな方が活躍しやすいと思いました。

海外の和食人気から世界的にも評価され始めたのと、公邸料理人としてサンフランシスコに行けたのも和食を選んだからだったので結果的に予想を超えるほどいい判断となりました。

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今でも仲の良い友にも出会う


専門学校の生活はというと、和気あいあい、高校生の延長のような感じです。
服部栄養学校では、調理師免許が卒業と同時にもらえます。
ただこの調理師免許の利点は、自分で飲食店を立ち上げる時にする申請、または、海外で料理人として働きたい時にVISAの申請の際に有利、という以外何も必要ではありません。僕は開業するまで調理師免許を受けっとていなかったので、2年前に申請し、受け取りにいきました。

国内での就職に多少有利なのは大手企業のレストラン以外あまりないというのが現実なので、もう少し付加価値のある称号や証明があればと思ったりします。
いつか、学校を立ち上げて校長になろうとマジで考えたたりしてますw
オーナシェフ兼、社長兼、校長。なかなか悪くない。

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生徒の半分ぐらい女性ですが現在料理人を続けているのは何人いるのか?w

研修先の決め方

在学中に一つ大きな事があります。それが校外学習です。
学生全員が調理師免許を取得するのに、約2週間レストランで実際に働きます。
どこに研修に行くの?という事ですが、選択は基本学生の自由です。
基本的に学校側が繋がりのあるお店の中から選びます。やる気の無い人はチェーン店でもいいし、やる気のある、興味のある店に行くなど選択肢があります。
当時は特別な候補に☆印がついていて、そのお店はガチで気合が入っている人だけ来てくれのサインとしていくつか候補があり、僕はその中から「懐石小室」を選びました。
その当時僕はただの田舎者の学生、いい店が分かるほどの知識もないし、誰も導いてくれません。
漠然に、厳しいお店がいい。とだけ思っていました。
僕が選択したお店は2名だけ研修に参加できるお店でした。希望者は5名
すると先生は、じゃあじゃんけんで決めてー。
え?じゃんけんで決まっちゃうの?そういう時ってほぼ勝ったためしないんだよな。と思いながらもじゃんけんをすることに。
案の定、負け。
残り3人まで残ったけどギリギリで負けました。最悪。
数日経って、もうチェーン店のつまんないところで研修の時間潰そう。とスネていたら、先生から、前回のじゃんけんで、最後まで残ってた子は誰?と。
僕は手をあげました。先生は、参加希望してた生徒が辞退したから君、行っていいよ。と。
ここから運命が劇的に動いていきます。

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直感で選んだ研修先が人生を決める

希望であった「懐石小室」での研修が始まった。
漠然と選んだ店で、どんな店なのかもリサーチしなかったので、お店に着いてから想像していたお店と違ってびっくりしました。
何かと言うと、一流の料理人になるには板前が何十人もいて、大きな屋敷のような大料亭で下積みから10年以上働いて成長するものだと、味いちもんめ的世界を勝手に想像していたからです。

しかし僕の期待は一瞬で裏切られました。それは最高のカタチで。
その空間にはカウンターが8席ほどと、小上がりの個室がひとつだけ。
その中で親方を始め、5名ほどのお弟子さんが働いていました。
違和感を感じつつも研修が始まります。
研修内容は、完全な素人なので、お客様のおしぼりを畳んだり、掃除と簡単な仕込みのみです。それ以上全く手が出せないレベルなので。
でもその空間にいるだけで、自分もお店の一員のようで嬉しい気持ちになっていました。

運命の選択


今でも鮮明に覚えています。
それは初めて見る超高級料理屋の営業。そこではあまりにも美しい料理や器。贅沢に時間を過ごすお客さんと料理人たち。
全てが輝いて見えました。
親方のとお弟子さんの距離感も、お客さんと目の前でお話できる空間。お弟子さんが少ない方が頑張ればは早く仕事が回ってくる。これが修行(学ぶ)するのに一番いいのでは!と実感しました。
それと同時に、恐ろしく厳しい環境が待っている。そういう雰囲気が漂っていました。でもそれがプロになるという事。ズブの素人がプロになるんだから死ぬほどの覚悟と努力が必要なのはわかってる。
中途半端な成長と自信が一番タチ悪い

しかしそのお店はお弟子さんが多くいたので新規採用はしていませんでした。
(結果的に2年間お世話になりますが)
そこで親方に、京都に面白い親父がいるからそこに行ってこい。その一言で専門学校卒業後、恐怖の京都修行が始まるのでした。

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            つづく。

第一章
・料理人になるのに迷いがなかった理由
https://note.com/kappotajimakazu/n/n8d848d4f9f6b

第二章
・日本料理の修行って厳しそう。ってホント?(京都編)
第三章
・Thank youしか言えない奴がサンフランシスコに行ったってよ
第四章
・残金xx,xxx円からの開業はもはやドラマ
最終章
・ありがとう。割烹TAJIMAの2年間




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