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ターゲットの絞り方のイメトレ。DtoCマーケティング

DtoCマーケティングにとって重要な2つのうち、今回は、
第1章【ターゲット編①】DtoCマーケティング
として「ターゲット」について解説していきます。

といってもかなり広範囲な話になりますので、いくつか要素に分解して解説していきます。

①ターゲットを絞る
②ターゲットを見つける
③ターゲットを育てる

それでは、「①ターゲットを絞る」から解説していきますが、まずは難しい話は置いておいて、なぜターゲットを絞ることが必要なのか、という話からスタートします。

スタートと言いましたが、実はゴールでもあります。そのあたりのうんちくは追って。

なお、すでにDtoCマーケティングに精通されている方にとっては、簡単な内容かもしれませんが、現在の状況確認としてご活用ください。

一気通貫で
ターゲットが絞れるDtoC

ターゲットを絞る=想像できるレベルまでに落とす。

DtoCはお客様と直接、商品やサービスを提供します。それが最大の特徴です。

その特徴を生かすも殺すも、お客様=ターゲットをどれだけ絞れるかです。

実はDtoCではなくても、マーケティングにおいてターゲットを絞ることは重要です。すでに必要な物という物が世の中にある中で、各社、商品やサービスの「差別化」を図っています。

ビールひとつとっても「一番搾り」「プレミアムモルツ」「スーパードライ」「クラシックラガー」「一番搾り 糖質0」と様々な商品が販売されています。

ビールが好きな方は、それぞれのビールがどんなターゲット設定をしているか、想像できるはずです。

ただ、ビールは通常、お客様に直接販売されず、まずは商社に卸され、小売店を通して販売されます。

折角ターゲットを絞っていても、極端な例になりますが、マス広告を投下し、多種多様な客層が来店するスーパーの一角に商品が置かれると、ターゲットを絞ることは、あくまで設定時のみで、ブランド形成の手段に過ぎません。
(それはそれで重要。また、最近はマスではなく、ターゲットを限定するWEBやSNSでプロモーションするケースが多くなっています)

一方、DtoCであれば、手法を駆使さえすれば、かなり限定的なターゲットだけにアプローチすることが可能です。

つまり、DtoCは最初の設定からアプローチまで一気通貫でターゲットを絞ることができます。そうすると、何がメリットか。

その商品・サービスを興味ある方だけにささるメッセージで訴えることができます。

そして

興味のない人にアプローチする、無駄なコストを使わずに済みます。

売上も上がってコスト下がる。ROIを劇的に改善できるのです。

前段が長くなってしまいました。ここからはターゲットを絞る具体例を解説していきます。

まず質問です。あなたが扱う(予定の)商品・サービスは誰向けの商品ですか?

「日本のF1層向けです」
これだけだと、その商品やサービスがどんなもので、どんな風に売ることができるか想像できますか?

難しいですよね。対象が広すぎるのです。もっと絞っていきましょう。

女性向けですか、男性向けですか?
大人向けですが、子ども向けですか、
対象年齢は何歳くらいですか?
裕福な方向けですか、一般の方向けですか?
海外向けですが、日本向けですか、限られたエリア向けですか?

ここまでがデモグラフィックやジオグラフィックと呼ばれる要素。でも、ターゲットってそれだけではないですよね。

どんな悩みやニーズを抱えていますか?
どんなライフスタイルを送っていますか?
どんな趣味・嗜好ですか?
どんな信念、価値観を持っていますか?
どんな信念、価値観を持っていますか?

これらはサイコグラフィックと呼ばれます。上記の2つがターゲット絞る条件として頻繁に使われます。

加えて最近はビヘイビア、つまり行動情報も活用されていますが、複雑になるので、ここでは割愛します。

さて、再び同じ質問です。今度はデモグラフィックだけではなく、サイコグラフィックも意識しながら考えてみましょう。あなたが扱う(予定の)商品・サービスは誰向けの商品ですか?


【補足】
ここでは具体的なデータなどのファクトは必要ありません。まずはトレーニングと思ってください。すでにDtoC始めている方があまり回答できないと思ったらまだ何か足りないことになります。


「40代の一般女性、特に主婦層。乾燥肌に悩んでいて、自然派志向。
子育て中なので時間とお金に制約があり、手軽で安価な肌ケアを好む」
方向けの化粧水です。

ちょっと化粧品だと男性の方はイメージしづらいかもしれません。
次の例はいかがでしょうか?

「30代以上のサラリーマン。世帯年収は900万以上。家庭を持ち、外で遊ぶ機会はあまりないが、金銭的余裕はあり、本物志向。自宅で味わう贅沢を好む」
方向けのコーヒーです。

どうですか? すでに販売している具体的な商品名がなんとなく浮かんできませんか?

もしくはこれから商品を開発する、というケースだとしても、例えばパッケージや商品価格がなんとなく浮かんできませんか?

さらに、その商品やサービスを販売するプロモーションも同様です。先の商品をどんなクリエイティブで、どんな媒体でキャンペーンをするか、想像しやすいのではないでしょうか。

ひとりの人間もしくはグループとして想像できるレベルまで、ターゲットを絞ると、開発~販売までの一枚図が描きやすいのです。

そしてDtoCであれば、その一枚図を実現可能です。DtoCにおいてターゲットを絞ること=戦略といっても過言ではありません。

まずはターゲットは誰なのか、ぐいっと絞ってみましょう。



【余談】
ターゲットを絞りすぎると市場規模が小さくなって不安になるかもしれません。その場合はサブターゲットを設定しましょう。
上記の場合のコーヒーの例でいうと「30代以上のサラリーマン。世帯年収は平均より上。家庭を持ち、外で遊ぶ機会はあまりなく、金銭的余裕もあまりないが、本物志向。時折、自分へのご褒美としての贅沢を好む」方がサブターゲットです。
あくまでメインに向けて商品やプロモーションは展開されますが、時折、サブ向けのプロモーションを展開することで、サブターゲットの獲得も可能です。
ただ、このときサブは、メインに近いフォロワー的な位置づけにしておいてください。まったく違うターゲットだと軸がぶれます。その際はまた別の商品やサービスが必要だと思ってください。

いかがでしょうか?
ターゲットを絞ることに関してイメージできましたでしょうか?
あくまで今回は序盤としてのトレーニングですが、ゴールをイメージするためのトレーニングでもあります。皆さんの現在地を確認する意味で読んでいただいていたら幸いです。

それでは、次回は、ターゲットを絞る具体的な手法について解説します。



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