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報酬は大事なのか?大事じゃないのか?

一言でいうと

自分にとっての報酬と、他人にとっての報酬は位置づけが違う

活用シーン

モチベーション、他者の評価

内容

スタンフォード大学、チップ・ハースの研究。

シカゴ大学のMBAたちに仕事に関するモチベーションとなりそうな項目を8つ示し、個人的な価値観に基づいてそれらに順位をつけるように依頼した。

結果、トップスリーは
・新しいことを学ぶ
・スキルを開発する
・自分に自信を持つ
と答え、「報酬」は四番目でした。

そしてMBAホルダーたちにさらにこんな質問をしました。
「シティバンクのある部署の顧客サービス担当者だったらどんな順位付けをするかを推測してほしい」

するとそのトップスリーは
・報酬
・職の安定
・諸手当
だったと言います。

さらにシティバンクの担当者にも同じことを尋ねました。
トップの三つはMBAと同じで、四番目には、「何か価値のある仕事を成し遂げる」で、「報酬」は7番目だったそうです。

自分で回答する際に、報酬などをトップに位置付けたのは全体の22%に過ぎませんでしたが、他者のモチベーションを推測した場合にはその要因の割合が85%でした。

だれもわかってくれない: 傷つかないための心理学
ハイディ・グラント・ハルヴァーソン (著)

面白いですね。
自分は報酬なんて二の次さ、といっておいて、他人は「きっと報酬が大事に違いない」と思っているわけです。

これはけっこう複雑に交差する話が裏では動いていると思います。まず、人は恐ろしいほどに、自分の本心を自分に対して欺きます。たとえば、不公平な扱いを受けた人はきっとこういいます。「自分は、褒めてほしくて行ってるわけなない」。けど、褒めるとか褒めないとか、あやまるとかあやまらないとかいう言葉を自分で発している時点で、結構気にしてるはずです。けど、自分では気にしていることに気付かない。

人は無意識に自分を大きく見せようとするもののようです。
多くの人は、報酬についてを一番にするというのが本音ではないと思いますが、報酬は認められている証ですから、実はそこそこ高い位置に合っておかしくないものです。しかし、お金にはいろいろと複雑な思いがあるから、あえてベストスリーから外している可能性があるような気もします。

一方で、周囲に対しては「報酬」を一番に考えていると考えてます。こういう人が、管理職になると、報酬で人を動かそうとします。しかし、報酬が実はモチベーションを発動させるというか、モチベーションを減退させることが多いという事がすでに実験で明らかにされています。この辺りの認識のミスが世の組織をいびつにしているのかもしれません。

・・・ということで、人間って、ホント難しいけど、面白い。


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