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コミュニケーションは、相手の脳内に自分のイメージを映し出すこと

一言でいうと

理解者は脳が同じように働いている

活用シーン

コミュニケーション

内容

グレッグ・スティーブンズによる研究(2010年)

被験者をfMRI装置に入れ、人の話し声の録音を聞かせました。
すると、声を聞くうちに、話し手と聴き手の両方のの脳のパターンが対になったり、互いを模倣したりするようになった。

理解できない言語の話も被験者に聞かせ、先の結果と比較しました。この場合、脳は同調しませんでした。

脳が同調するほど、聞き手は話し手の思想やメッセージを理解できた。

心理学的に正しいプレゼン
スーザン・ワインチェンク (著)

コミュニケーションはなんぞや、という事を考えてみます。
それは一つは、今自分の頭の中にあるイメージを、相手の頭の中に構築する行為です。それを言葉を使って行っているわけです。

今回の実験とは直接関係はありませんが、その時にとても大事なのが、相手の脳内にある辞書と、自分の脳内の辞書が近いほどコミュニケーションの効率は上がるんじゃないかと思っています。

たとえば、同じ本を読んでいる人同士だと、こんな会話が成立します。
「実際のデータに基づいた検討が結構大事ですね。『FACTFULLNESS』という本でもありましたが、我々はあまりに雰囲気で物事を理解しすぎている」
「『サピエンス全史』を読むとわかるのですが、人は根源的に危険を遠ざけたい生き物で、そこで起こるバイアスは思っている以上に大きい」

こういった会話がは、「FACTFULLNESS」や、「サピエンス全史」といった本を読んでいなくとも成立しています。しかし、このタイトルを出しただけで、読んだことがある人は、300ページや、600ページにわたって記述された世界が頭の中にパーっと広がります。一つの名詞にこれだけの意味を込めることができるのです。


実はこれは、本という媒体がなくても可能です。たとえば、話し出すと30分かかる話を何度もしたとします。それを何度もする際、ある特定のキーワードをアンカーとして埋め込みます。「あの時話した〇〇の話」と言えば思い出せるくらいに、相手に伝わっていればOKです。
すると、その30分の逸話は、「あの時話した〇〇の話」と言えば一瞬で脳内に再現されるようになります。

こういった、特定のストーリーや考え方を短い言葉とセットで相手の思考に組み込む、というのはコミュニティの構成員だからこそできること。それを管理職はうまく使えると、より濃密なコミュニケーションを、短時間で行うことができるようになるのかもしれません。


こんなイベントに登壇することになりました。
よろしければご検討ください(^^)/

私はこんな本書いてる人です(^^)/


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