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エレガントな毒の吐き方 脳科学と京都人に学ぶ「言いにくいことを賢く伝える」技術

※私が読んだ本の書き出しとざっくりした内容を書き留める読書記録です

はじめの一行

はじめに

「深淵をのぞくとき、深淵もまたこちらをのぞいているのだ」とは、有名なドイツの哲学者、フリードリヒ・ニーチェの言葉です。(『善悪の彼岸』)が、あえてこの格調高いフレーズを、このようにもじって言い換えてみたいと思うのです。
「京都をのぞくとき、京都もまたこちらをのぞいているのだ」
京都では、本当に上手なイケズは、棺桶に入った時に相手が言われたことを気づくくらいのレベルですよ、と言われたことがあります。

エレガントな毒の吐き方 脳科学と京都人に学ぶ「言いにくいことを賢く伝える」技術
(中野信子)

文中にもありますが、格調高い引用をいきなりぶちかましてきましたね。
本書に関して言うと、タイトルをSNSで紹介したらすごく反応がありました。やっぱり、「エレガント」と「毒」という正反対でかつ強い言葉に惹きつけられるんじゃないかと思います。そこに来て、歯に衣着せぬ物言いをしそうな中野信子さんの風貌から、痛快な印象を受けて手に取る人は多いのではないでしょうか。

本書の内容

たまにはチクリと刺してやりたい

人に対して何かを言いたい。けど、正面切って言うと人間関係がややこしい。これからも付き合っていかなきゃいけないのに、こじらせたくはない。
相手にプレッシャーを与えるのもいいのですが、あからさまだと気まずくなる。
けど、チクリと刺してやりたい。
そう思っている人、たぶんたくさんいると思います。

ええ、私もそうです。

そんなニーズに答えてくれそうなのがこの本です。
具体的には、京都の人たちのシーン別、イケズな物言いを俎上にあげて考察していく一冊です。

ジワジワくる言い回し

本書に出てくる、京都的言い回しは、どれもこれも「あんたが悪い」とは言いません。むしろ、「いやー、ちゃんと言ってなかった私が悪かったんですよ」と言いながら、チクッと「しっかりされてる〇〇さんに、あえて言う方が失礼かと思って」みたいに、相手がその辺察すべきでしょ、という事をやんわり伝える。

実はそれは伝わっても伝わらなくてもいいようで、鉢の一刺しをしたつもりになれば、そこで自分のうっぷんは晴らせたことになるようです。気づかない相手が鈍感だ、って解釈もできますし。

で、そんな言い回しのコツが以下の通り。

レッスン①「褒めている」ように見せかける
レッスン②「(遠回しな)質問」で、相手自信に答えを出させる
レッスン③ 自分を下げる「枕詞(まくらことば)」を入れて、断る
レッスン④ オウム返し質問で受け流す
レッスン⑤ 証拠のない第三者を引っ張り出す
レッスン⑥ 知っておくと便利な4つのキラーフレーズ
レッスン⑦ 褒められて居心地が悪いときは「受け入れて、流す」

たとえば、「そこ、掃除しといて!」と投げやりに言われたら、
「私にそこ、掃除しとけと言ってるんですか?」とオウム返しにしてハイ手に反省を促すレッスン④など。

良いか悪いか、私はここに書かれていたテクニックの6~7割は使った経験ありです。両親が、若いころ京都で働いていたからかもしれません。

いやーーー、読書ってすばらしいですね。

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