ストックセールス 顧客が雪だるま式に増えていく 「4つのメッセージモデル」
※私が読んだ本の書き出しとざっくりした内容を書き留める読書記録です
はじめの一行
統計分析で、効果実証済!売り上げ拡大を約束する「4つのメッセージモデル」
このまえがきは、監修者である神田昌典さんの手によるもの。噂によると、メチャクチャ本のまえがきにはこだわるようで、これもかなりこだわって書かれているようです。なにしろ、自身が生み出し、セールスライティングの世界では基本中の基本として普及しているPASONAの法則を、ぶった切っているわけです。種明かしをすると、この文章構成モデルは新規客獲得のためのものであって、逆に既存客へのメッセージとしてはけっこう逆効果になる可能性をはらんでいるとも言います。
はじめの一行でこの、衝撃的な話を出してくるあたり、かなり気合が入っているように思いますが、いかがでしょうか。
本書の内容
現状維持バイアス
人は現状維持をしようとする傾向があり、この傾向、けっこう強いようです。
たとえば、何か新しいものやサービスを導入するとき、論理的にはそれを入れたほうがいいのかも、なんていう風に納得できたとしても気持ちとして踏ん切りがつかない事ってないでしょうか?
頭では変えなきゃいけないと思いつつも、体が動かないという経験もされているかもしれません。
そうやって、今までとの変化がないように自分を押しとどめているものがあり、それを現状維持バイアスと言います。
新規の顧客を獲得するときは、この強固な現状維持バイアスを崩す必要があります。
まさにPASONAの法則は、この現状維持バイアスを崩すための文章構成だから、新規客にはとてもよく効くようです。
しかし一方で、たとえば契約の更新をしていただくためには、この現状維持バイアスをむしろ強化したほうがいいわけです。
そういう意味では、まったく違ったメッセージをお客様に伝えなければなりません。
本書で取り上げられる4つのシーン
本書においては、以下の4つのシーンにおけるトークの流れが分析されています。
〇取引継続、更新を促すとき
〇値上げを働きかけるとき
〇取引拡大を働き掛けるとき(アップセル)
〇謝罪するとき
それぞれに、様々な構成の話法を使ったうえで、顧客の反応を統計化し、それを分析することでどういった話を組み立てるかのテンプレートを提案してくれています。
内容は汎用性が高いのですが、一方で、それぞれの企業においては自分たちの商品やシチュエーションによって内容を煮詰める必要があるため、すぐに使えるかというとひと手間かける必要はありそうです。
とはいえ、何をどの順番で話すか、という科学的検証を終えた手掛かりがあるのは非常にありがたい話です。
これを使えば、いままで「その時の感性とその人の個性」で行われてきた顧客対応の流れを整えることも可能なのかもしれません。
いやーーー、読書って素晴らしいですね。
ちなみに私はこんな本書いてる人です。
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