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NOISE 下: 組織はなぜ判断を誤るのか?

※私が読んだ本の書き出しとざっくりした内容を書き留める読書記録です


はじめの一行

下巻

本書は、以前ご紹介したこの本の下巻です。
こちらをご参照頂くのがいいでしょう。

本書の内容

判事の驚くべき決定

裁判において、例えば刑法犯であれば法律上は、この犯罪なら懲役〇年~〇年というレンジがあります。
これを状況から考えて、最終的な判決を下すわけですが、これが実は非常にばらつきが多いと言います。
過去のデータを見てみるとほぼ同じような犯罪であるにもかかわらず、判決が下された時期や判事によってかなりの差が出てくると言います。
人種だったり、判事の家族構成と犯行の関連性だったり、あるいは天候だったり。
なんと、天気の悪い日には、判決が厳しくなりがちであるという相関関係さえもが見いだせるそうです。

そもそも、判事は過去の事例・判例を刑罰を決める参考にするようですが、そもそもその記録からすべてを正しく読み取れているとは限りません。
また個人的な価値観からも相当判断が変化する可能性はありそうです。
小さな子供のいる判事は、子どもが被害を受ける犯罪には厳しめの判決を出しても不思議ではありません。
そんな調査が本書では取り上げられています。

採用面接や人事評価のウソ

さらに衝撃的なのは、たとえば採用面接。
実は私自身、ある中堅企業の採用担当者の方のお話を伺ったことがありますが、採用面接の難しさは永遠の課題だそうです。
いくら学生時代にリーダーシップをとって活動的だったとしても、仕事でその資質が活かせるとは限らないと言います。
つまり、面接でいい人に見えても、会社で業績を上げられるかどうかは別物だ、と。
これを具体的に調査してみると、やっぱり採用面接をどれだけ入念にやっても、その時の評価と実際の実績は乖離があるそうです。

また、多くの企業で採用されている、360度評価においても、実はほとんど機能をしていないと言います。
結局、使える部下、使える担当者、使える上司という物はそれぞれの人の主観です。
これらを平均したところで、まったく正確性のある数字にはならないのだと言います。

「ノイズ」の影響を受けないために

こういった、”ノイズ”を避けるために本書では五つの原則を掲げています。
原則1 判断の目標は正確性であって、自己表現ではない
原則2 統計的視点を取り入れ、統計的に考えるようにする
原則3 判断を構造化し、独立したタスクに分解する
原則4 早い段階で直感を働かせない
原則5 複数の判断者による独立した判断を統合する
原則6 相対的な判断を行い、相対的な尺度を使う

これだけでは今ひとつわからないかもしれませんが、ぜひ本書を手に取っていただければと思います。

いやーーー、読書って素晴らしいですね。

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ちなみに私はこんな本書いている人です。


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