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面白くない奴のジョークはウケない?

一言でいうと

初めの印象が大事(2)

活用シーン

人間関係、セルフブランディング

内容

何組かの親しい友人同士のペアを集めます。
はじめに、参加者たちに一緒に参加した友人のパーソナリティの特性(たとえば、愉快、頭がいい、クリエイティブ、自己主張できるなど)をできるだけ多岐にわたって書きだしてもらいます。

その後、ペアの内の一人に4つの課題に挑戦してもらいます。
一つ目の課題は知識を問う問題(エベレストの高さは?など)
二つ目の課題は隣人(仕掛け人)に電話をして、ステレオの音を小さくしてほしいとたのむこと。
三つ目の課題は、簡単なストーリーを速攻で創作すること。
ただし、その中に「コルク栓抜き」「休暇」「大災害」「グローブボックス」という言葉を含める(これがかなり難しい)
最後の課題では、好きな歌を歌い、お気に入りのジョークを披露し、サラにはパントマイムで「パーティ」を表現するなどを要求されます。

ペアのもう一人は評価者として、友人のパフォーマンスについて、冒頭に挙げた特性のリストに沿って、行動はどれくらい知的だったか、どれくらい愉快だったか、どれくらいクリエイティブだったかなどを評価するように依頼されます。

一方で、まったく見ず知らずの人が同様に、そのパフォーマンスについて評価を同じように行います。

結果、この友人の評価と、見ず知らずの人の評価は、まったく違うものになりました。友人の評価はかなり歪んだものだったのです。
友人の評価は、パフォーマンスをした友人に対する元々もっていた評価(たとえば、ハリーが語ったジョークがまるで笑えない者だったとしても、ハリーの友人のボブは普段からハリーを愉快な奴だと思っていたらそれを面白いという)を適用したそうです。

だれもわかってくれない: 傷つかないための心理学
ハイディ・グラント・ハルヴァーソン (著)

私の友人に、どんなギャグを飛ばしてもつまらない奴がいます(苦笑)
言ってることはけっこういいセン行ってるんですが、笑えないのです。
なんとなく、間が悪いとか、話の順序が悪いとか、まあいろんな原因を考えてみたのですが、もしかしたら彼の周囲の人間はみな、彼を「笑えない奴」と思っているのかもしれません。

親しいグループの会話を観察していると時として面白いことがおこります。普段から楽しい話をする奴は、話の結論というかオチが見える前にみんなもう笑う準備をしていることがあります。嘘と思ったら一度観察してみてください。つまり、「アイツが言うことはいつも面白いから、この後笑う準備をしておくべき」とみんな無意識に感じているんじゃないでしょうか。オチが出たら、つまらない話でも準備を済ませた笑いを爆発させる。

こうやって、損な役回りの人と、得な人が出てくるのでしょう。

これ、初頭効果と言います。はじめに印象づいたイメージをひとは払しょくしにくいという事です。たとえば、子役で活躍した俳優さんは、大人になっても子供のイメージがなかなか抜けない気がします。ハリーポッターでハーマイオニーを演じた、エマ・ワトソン。今や妖艶な美女ですが、その中にどこか子役時代の面影を重ねてしまうのはわたしだけではないかもしれません。

逆に言うと、はじめの段階で、自分のイメージをコントロールできるとすれば、けっこういい感じに人間関係を作れそうです。キッチリした人のイメージを印象付ければ、ミスをしても「たまたまでしょ」とか、「体調でも悪いの?」と心配されますが、はじめにルーズな人という印象付けると、「やっぱりか」「またか」と呆れられます。

初めの印象、相手にどう映っているか、意識してみてはいかがでしょうか。


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