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私の読書●小説家志望の読書日記⑫ 翻訳について

 ドストエフスキーの『罪と罰』は、古い中村白葉訳の岩波文庫をずっと愛読していたのですが、丹念に読んでいるとどうも誤訳ではないかという部分がいくつか、ささいなものなのですがあって、この度岩波文庫の新装版の江川卓訳のものを購入しました。


 翻訳ものもたくさん読んだけれど、やっぱり訳によって全然受ける印象が違うものってありますよね。特に実感したのはシェイクスピアの『ハムレット』。新潮文庫訳(福田恒存訳)と角川文庫訳(河合祥一郎訳)が、全然イメージが違うんです。単に翻訳した時代の違いだけでなく、解釈の違いも関係しているように思われます。

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 さらに、こういっては何ですが、翻訳者の文学的力量によってもかなり違ってきます。

 好きな作家で複数訳がある場合は、いろいろな訳で読んでみるのもいいかもしれません。

 『風と共に去りぬ』も新潮文庫の訳者が変わっているし、

 新訳が必ずしもいいとは限りませんが、好きな外国文学で訳が複数あれば、やはりそれぞれ読んでみた方がいいと思います。


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