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クレジットカードの危険性 2

 ~韓国で詐欺に遭った体験談~

 異議申し立ての結果、店が返金を拒否したとのこと。これは予想していました。詐欺する店が認めるわけないじゃない。

 問題はサインがなくとも支払いするカード会社に責任はないのか?

 このままではいくらでも二重請求詐欺ができるし、これってどんなに気を付けても防げない。レジの扱いに詳しい人が一瞬も目を離さずに、店員がカードを切る手元を見張っているしかない。でも、テーブルチェックの飲食店や、デパートなどちょっといい店など、店員にカード渡して、バックヤードや客の見えない場所でレジを扱うパターンなんていくらでもある。つまりこの手の詐欺を回避するのはほぼ不可能。結局、クレジットカード使用をやめる、しか手立てがない。それってどうなの?

 と、消費者センターのIさん自身も納得いかないと、再び楽天カードに連絡をしてくれました。

 その結果、越境消費者センターに相談することに。

 こんな組織があることを初めて知りました。海外(サイト含む)でのトラブル専門の消費者センターです。

 で、相談したのですが、どうも対応がへっぽこ(><)

 まず、最初に請求書、レシート、対象商品、おまけの商品の画像を送れというので、メールに添付して送信。一週間経っても何の音さたもないので連絡すると届いていないというので、再送。一週間待って、やはり届いていないという。で、再々送。やはり、届いていない。そこでようやく向こうから「1通あたり15MBを超えるメールを受信することができませんのでご留意ください」との返信が。

 最初に言ってよ! それだけの画像を送れというのなら!!

 で、画像を複数回に分けて送信。無事、相手に渡りました。が、ここからがまた長かった。

 何人で店にいったのか。その時の店内の様子。客は何人いたか。対応した店員について。クレジットカード決済を決めたのはいつの時点か。カードを渡した場所は。などなど、質問の嵐。しかも、その質問、前のメールにもあったよね、とか要領が悪い。なんとなくレジから目を離したお前が悪い、と言われている気がしてきた。

 メールを送っても返信が来るのは数日後。なので越境消費者センターに相談してからすでに一ヶ月経過。そこで以下のメールを出しました。

『心配、不安に思っているのは、今回のケースがどうすれば防げるのかがわからないことです。サインなしでも店側がカード会社に請求できるなら、怖くてカードが使えません。返金が無理でも、せめてどうすれば次の被害に遭わずにすむのかを、ぜひ教えて下さい。よろしくお願いします』

それに対する回答。

『以下は当センターでクレジットカード利用に関する注意事項としてご案内している一般的な内容とはなりますが、参考までにご案内致します。

************

(1) クレジットカードや利用の控え、明細書などの管理をしっかりする

 クレジットカードの管理に気を付ける

  レシートや利用明細書の取扱いに気を付ける

 暗証番号は工夫して設定し、管理に気を付ける

(2) 絶対に第三者にカードを貸与しない

(3) 明細書はすぐに確認し、不審な点はクレジット会社に申し出る

(4) トラブルに気付いたら消費生活センター等に相談する

************

ご相談者様におかれましては、上記についてご認識のうえでクレジットカードをご利用になられていたとお見受けしますが、ご旅行中に本件のようなトラブルに遭われたとのこと、大変ご心痛のことと存じます。』

つまり回避方法なし、ってことですね。

で、ようやく韓国消費者院(たぶん韓国の消費者センター)に依頼して、店と交渉してもらえることに。ここでも海外なので回答に一ヶ月ほどかかる可能性があるということ。で、結果は……。

 店は返金拒否。

 でしょうね。ここで素直に返金するようなら、そもそも詐欺なんてしないだろうし。消費者センターに法的拘束力もないし。サイン偽造で訴えるにしても、サインがないんだから無理。

 で、上記のことをふまえて消費者センターのIさんが、もう一度楽天カード会社に交渉してくれましたが、やはりカード会社がサインを確認する必要はないと拒否。これ以上は裁判をするしかないと言われ、ここで断念することにしました。

 結局、店はやろうと思えばいくらでも客から金を引き出せる(ただし、客のカード利用可能金額の中で。このあたりは「クレジットカード」「オーソリ」で検索してください。カード会社はサインは確認しないが、限度額などを確認して支払いするようです)。

 クレジットカード、実は危険ということが、今回のことでわかったのですが、このセキュリティーの甘さは、簡単な審査でほとんどの人が入会できる楽天カードだからなのか、クレジットカード業界全体がこうなのかはわかりません。とにかく、どの店でもこの手の詐欺をやろうとすれば、いくらでもできるということがわかりました。

 とはいえ、さすがに地元の客にはしないと思うんですよね。悪い評判が立ったらダメージだから。ザセム明洞一号店も、韓国人に対しては普通に営業していると思うのです。また、現金払いの客にも。入店した時に、流暢な日本語で観光できたのかとか、いつまでいるのかとか、まとめ買いお得、クレジットカード使えるよ、といろいろ話しかけてきたのはカモになりえるか探っていたのだと、今にしては思います。

 私も近所のスーパーや、行きつけの店には今まで通り楽天カードを使うつもりです。でも、観光地など、再び訪れる可能性の少ない場所でクレジットカードを使うのは躊躇いますね。今回は韓国で遭った詐欺ですが、国内でも、他の海外でも、どこででもできる詐欺ですから。このnoteを悪い人が読んで、「クレジットカードがそんなに甘いんなら、俺の店でもやろう」と思ってしまわないかが心配です。

 ともあれ、半年以上になる攻防戦は終わりました。敗北で。簡単な経緯を以下に記載します。

●去年9月下旬 韓国に訪問、二重請求詐欺に遭う。数日後、楽天カード会社に連絡。

●去年11月上旬 楽天カード会社から、ザセム明洞一号店からの請求書のコピーが届く。カード会社に連絡したが、返金されず、消費者センターに連絡。消費者センターが楽天カード会社に交渉。

●去年11月中旬 楽天カード会社から、韓国へ異議申し立てを行う。

●去年年末 異議申し立て却下。再度、消費者センターが楽天カード会社に交渉。

●今年初め1月初旬 越境消費者センターに相談。メールのやりとりが始まる。

●2月下旬 越境消費者センターより、韓国消費者院に連絡、ザセム明洞一号店と交渉を依頼。

●4月中旬 越境消費者センターより店舗が拒否した旨連絡が来る。

 

 約七カ月、長かったです。あまりに長いので、途中で忘れていました。


今回の事件を経て、思ったこと、回避方法、補足事項。(次に続く)


<メモ>

消費者センターとのやり取りは電話、FAXのみ(メール不可)

越境消費者センターとのやり取りはメール、FAXのみ(電話不可)

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