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「平和な空」を忘れてはいけない・・・

生徒さんが作品に取りかかる前に何を描くのかを
話し合う時間を設けています。
・こんなに素敵な風景を、こんなにかわいいペットを絵にしたい。
・こんなに哀しかった思いを、絵に残しておきたい。
・こんなに嬉しい事を、みんなに伝える為に絵にしたい。
それぞれの想いや感動や想像があって、モチーフは決まって来ます。
そんな想いのこもった生徒さんの作品を、
ご紹介していきたいと思います。                若林 薫

平和な空   S60号(130.4×130.4)㎝  アクリル画   KHさん


S60号(130.4×130.4)㎝の大画面に描かれたこの作品は
爆撃ばくげきされた建物の瓦礫がれきの前で、絞り出すように語った
女性の言葉がそのまま作品の題名になっています。

今 全世界で50ヶ所もの紛争地域が有ると言われています。
その多くが経済や宗教や思想の違いです。

人の心が穏やかである為には隣り合う国々の人々が心豊かで
互いに理解し合い不可侵ふかしんの考えを持つ事だと思います。
日本も77年前には血みどろの戦争をしました。
300万人を超える戦死者を出し、今もその深い傷を負って
生きている方々が大勢いる事を知らなければなりません。

作者にも子供や孫が居ます。
未来永劫 この子らを戦場に送り出す事など
絶対にあってはならないと思っているのに違いありません。
作品に込められた強いメッセージは
あえて悲惨に荒れ果て戦場と化した母国を描くのではなく
「平和な空」を忘れてはいけない
「平和な空」が戦禍のむこうに必ず有る事を信じて生きて欲しい。
戦争が終わったその先の大地には 七色の虹がかかり 花々は咲き乱れ
小鳥は青空にうたい  動物たちは次の時代の命をつなぐ日常が
間違いなくやって来る。
そんな思いを感じ取る事が出来る作品になっていると思います。
                    絵画講師 若林 薫 評


第48回ima展出品 2022.11/26~12/3 東京都美術館にて




「愛のゆりかご」を きしゃこく先生に取り上げて頂きました。ありがとうございました。





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