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屋久島 4 - 島を去る前に

宮之浦

最後に一泊した宮之浦港近くのホテルは、高台にあって海が見えてなかなかいい感じだった。天気が良かったためか海も一段と青さを増していた。

宮之浦港からは遠方に宮之浦岳が見える。宮之浦岳は標高1,936 mで九州地方の最高峰、日本百名山の100番目の山だ。

宮之浦港の遠方に宮之浦岳

港のすぐ近くにある世界遺産記念碑の横には、沖縄やハワイでもよく見る大きなガジュマルの木が根っこを垂らしている。

宮之浦港の近くのガジュマル

宮之浦港から歩いて数分の所に益救(やく)神社があって、早朝に散歩がてら寄ってみた。南国らしく鳥居の前には大きな椰子の木。

益救神社の鳥居
益救神社
御神水の自販機

山幸彦、コノハナサクヤヒメノミコト、タマヨリヒメノミコト、トヨタマヒメノミコトなどなど山と海の神々が祀られていてパワースポット感が半端ない。「救いの宮」とも言われ、神社一覧である延喜式神名帳に10世紀ごろから記載されている、屋久島・種子島の両島民の鎮守の宮として格式高い神宮らしい。宮之浦岳の山頂にこの神社の奥社があるという。

神社を後に近所を歩いていると、なんとエーデルワイスの曲が流れてきた。朝6時?町内放送?なんでエーデルワイス?高山植物つながりで?と疑問に思いながらも、周りに誰もいないのをいいことに、曲に合わせて歌い出した。

日の出の頃の宮之浦、エーデルワイスが流れる

安房
宮之浦から南へ安房に戻る。安房港の近くで、先日ハープの音に惹かれて入ったカフェ Smiley に、亡くなったペットからのメッセージを届けてくださる人がいるということを、苔むす森のガイドの藤江さんから聞いた。ミホさんという。さっそくウチの亡くなった柴犬のキタのことを伺ってみたら、キタは感謝と愛を伝えてくれて、私といつも一緒にいてくれているという。ミホさんは、先日聴いたライアーより大きめの(確か48弦?)ライアーで波動ヒーリングもしてくださる。432hzのこの楽器は、身体に乗せたりしてその奏でる波動を直に感じることができて身体だけでなく心も癒される。ハープには以前から興味があったので、これは良い出会いだった。この出会いからどう発展していくかが今後の楽しみだ。

一湊

帰りのフライトまで少し時間があったので、北方面にドライブしてみた。一湊(いっそう)海水浴場というサインがあって、3月では泳ぐ人もいなかったけどシュノーケリングでも楽しめそうな綺麗なビーチが目に入り、車を停めてみた。ウミガメの産卵地でもあるという。
右の岬に小さく見える赤い鳥居は八筈嶽神社という、昔から漁師が船の位置を確認するための目標だったそうで、神秘的な場所だ。

一湊

おまけに、「西郷隆盛上陸の地」という記念碑まであった。西郷隆盛が2回目の島流しにあった時に徳之島だか沖永良部島だかに流されたのだが、その途中ここに漂流して1週間逗留したという知られざる歴史の1ページがあった。ひっそりとしたこの浜辺に座って江戸末期の出来事に想いを馳せる。

またね

屋久島は奥が深い。今回ほんの少しの屋久島に触れただけの旅だった。やっとスタート地点に立ったのだ。
次に屋久島を訪れるのはいつがいいかなと考えてみた。トレッキングには高山植物の咲く4月や5月がいいと聞いたが、ほかのシーズンでも、台風や大雨でなければ、雨の白谷雲水峡などは苔が青々と輝いていることだろうし、ウミガメの産卵時期が夏というから、暑い夏に来ても楽しいかもしれない。観光客の少ない冬も、山に行かずに静かな森でゆっくり森林浴できるだろうし。楽しみだ。また来るね。

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