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屋久島 2 - 縄文杉まで歩く

トレッキングする
予約しておいた朝とお昼の2食分のお弁当をホテルで受け取り、ザックを背負って早朝4時半にホテル前でツアーのバスを待つ。登山口までバスで1時間かかる。

おにぎり弁当

縄文杉は標高1,300mにある。片道11km、往復22kmを10時間でトレッキングする。登り6時間、下り4時間の予定だという。登山口に到着すると、まず朝食のお弁当を食べて、トイレを使い、出発の準備をする。まだ暗い。ヘッドランプを点けての出発になる。

縄文杉への登山口

最初はトロッコ道のなだらかな坂を登って行く。昔、屋久杉伐採をする人たちの集落があってトロッコが利用されていた。男達はトロッコに乗って山を登って木を切り木材を乗せて降りてくる。女性達はトロッコに乗って町に買い出しに行き、子供達はトロッコに乗って通学していたという。原生自然環境保全地域の指定となった1984年に伐採禁止になり集落がなくなった今は、トロッコは途中に設置されているトイレの整備などのためにたまに使われてはいるが通常運行がないためにその線路上を歩いて行けるようになっている。トイレはバイオトイレで、水の代わりにオガクズが中に入っていてそれでグルグル撹拌される仕組みになっている。

バイオトイレ
トロッコ道を歩く

ツアーのグループは女子6人で、やっぱり私が一番遅い。最初のトロッコ道の部分はなだらかな登りで、楽。トロッコ道約8.5km、その後山道約2.5kmを登ることになる。

屋久島では、樹齢1000年を超える杉を屋久杉と呼んでいて、それ以下の若い杉は小杉と呼ばれている。

杉の森
屋久杉
ガイドの日高さんと木の大きさ比べてみて
森のコダマ(ガイドの日高さんご持参の)
杉の赤ちゃん

登山道に入り、途中何度か休憩を入れて、有名なウィルソン株に着く。豊臣秀吉の頃に伐採されたという大きな屋久杉の切り株。中がポッカリ空いていて、中に入って上を見るとハート型に見える。祠がある。イギリス人の植物学者ウィルソン博士が20世紀初頭に屋久島を調査したときにちなんで命名されたという。

ウィルソン株

その後昼食のお弁当を食べて、また登る。キツくなってくる。疲れて写真を撮る余裕がなくなってくる。縄文杉まで後20分ぐらいの場所にある大王杉あたりでギブアップしそうになる。これも樹齢3000年とかいわれている大木だ。縄文杉が発見されるまではこの木が最古とされていた。
樹木の写真家のこの方が撮ってらっしゃる大王杉の写真が素晴らしいのでリンクしておくことにする。自分は疲れすぎていて撮れていない。

たぶん大王杉、コダマちゃんも一緒

今年になって階段が整備されていて登りやすくなっているということだが、やっぱりキツイ。

上れ

縄文杉にたどり着く

樹齢は2000年-7200年ぐらいらしいが、よくわからない。縄文時代ではないらしいが、現在のところ最も古いといわれている。大きすぎて写真には収まらない。柵がされていて展望デッキに囲まれている。

柵の向こうの縄文杉

縄文杉、横からの眺め
展望デッキの案内板

到着できた疲れと喜びで頭がボーッとしている。幹が大きすぎて、背が高すぎて感覚がつかめない。断面図に直径5.2mとあるが、想像がつかない。太い幹の上に森がのっかっている感じ。ただただ、呆然とその偉大な姿を眺める。

ひっそりと山奥に生きてきたあなた。静寂を乱してしまってごめんなさい。これからも、雨の恩恵を受けて何千年もゆっくりと生きていくでしょうね、訪れる人達を上から眺めて。展望デッキの上でワサワサする私達を許してね。私達人間は畏敬の念をもってあなたを見上げる、何千年も。森のパワーに惹かれて。

続きはこちらから・・・「屋久島 3 - 苔むす森に浸る」

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